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アンダー・ザ・スキン 種の捕食 (2013)

UNDER THE SKIN

監督
ジョナサン・グレイザー
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2.57 / 評価:403件

解説

妖艶な容姿を武器に誘惑した男たちを餌食にする美しきエイリアンの運命を描いたSFスリラー。『マッチポイント』などの人気女優スカーレット・ヨハンソンが、初めてフルヌードに挑む体当たり演技を見せる。共演は『天使の分け前』などのポール・プラニガンら。ジャミロクワイの名作「Virtual Insanity」などのミュージックビデオを手掛け、『記憶の棘』で注目を浴びたジョナサン・グレイザー監督によるスタイリッシュかつ緊迫感あふれる映像が印象深い。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

スコットランドの街から男たちが次々と行方不明になる事態が発生し、彼らは姿を消す直前、一人の女(スカーレット・ヨハンソン)と会話をしていた。自らの美貌と妖艶さを前面に押し出し獲物となる男たちを誘惑する女の正体は、人間ではなく地球外生命体だった。慈悲のかけらもない冷酷な女だったが、顔に障害のある男性と知り合ったことで、人間らしい感情を抱き始め……。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C)Seventh Kingdom Productions Limited, Channel Four Television Corporation and The British Film Institute 2014
(C)Seventh Kingdom Productions Limited, Channel Four Television Corporation and The British Film Institute 2014

「アンダー・ザ・スキン 種の捕食」生々しい現実感と詩的な美しさに満ちた、エイリアンの地球発見の旅路

 スカーレット・ヨハンソンが地球に舞い降りたエイリアンに扮し、フルヌードを披露していることが話題のSF映画である。むろんそれを目当てに鑑賞するのも結構だが、「スピーシーズ/種の起源」でナターシャ・ヘンストリッジが見せたような肉食系のセックス・シーンを期待してはいけない。道に迷ったフリをして男たちをハントするエイリアンが誘い込むのは、漆黒の鏡と沼のごとき異空間! この奇怪なビジュアル・イメージからして、本作の並外れた独創性がうかがえる。

 あらゆる説明描写を排除し、ハリウッド的な明快さとは対極にあるこの映画の斬新さは、人間ではなくエイリアンの視点で全編を描いた点にある。いかにも男心をそそる容姿をまとった侵略者は、英語をしゃべる術もインプットされているが、人間の生態や営みに触れるのは初めてだ。これが「記憶の棘」以来の長編映画となるジョナサン・グレイザー監督は、浮き世離れした美貌の持ち主であるヨハンソンに一般人が行き交うショッピングモールやナイトクラブを歩かせ、ゲリラ的な撮影を敢行したという。実際、大半のシーンがロケで撮影されたと思われる映像世界には、SFらしからぬ生々しい現実感が吹き込まれている。

 やがて人間的な感情に目覚めたエイリアンはこのうえなく皮肉な運命をたどるはめになるが、その劇的かつ繊細な変容のプロセスもセリフではなく、徹底的にビジュアルによって表現される。とりわけ終盤、エイリアンの内なる恐怖や孤独と共鳴するかのように、雨に濡れ、霧に煙るスコットランド・ハイランド地方の情景が圧巻だ。まさしくこれはエイリアンによる地球発見の旅路であり、そのスリリングにして艶めかしい軌跡にうっとりと見入った私たちは、SFというジャンルの魅惑を再発見することになる。そしてクライマックス、エイリアンが最後に“脱ぐ”行為には、誰もが度肝を抜かれるに違いない。(高橋諭治)

映画.com(外部リンク)

2014年10月2日 更新

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