レビュー一覧に戻る
やさしい人
2014年10月25日公開

やさしい人

TONNERRE

1002014年10月25日公開

jsr********

4.0

ノスタルジア

後半の意外な展開の面白さといい多要素詰め込み過ぎの過剰さは良いが、それと引き換えに前作の端正さ(着替えること、特に服の色の選択)が失われてしまうのは惜しい。夏の海に対して冬の雪だから黒の皮ジャンで正解なんだろうけど。詩・犬・温泉・廃屋…タルコフスキー『ノスタルジア』のオマージュか。 フランスの田舎町と家と主人公との関係は『もらとりあむタマ子』の甲府の町とのそれ(あるいは『味園』の大阪)と同じ。ローカルな舞台設定から空間の広がりとともに普遍性を産み出す手腕は見事。 父の「失われた時を求めて」超時間的存在にすり変わるマケーニュの存在感は前作以上。これは父のノスタルジーなのかもしれない。

閲覧数648