ここから本文です

おみおくりの作法 (2013)

STILL LIFE

監督
ウベルト・パゾリーニ
  • みたいムービー 374
  • みたログ 1,258

4.04 / 評価:933件

死人に口あり映画

  • hsa******** さん
  • 2020年7月7日 2時50分
  • 閲覧数 426
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

豊かな映画の記憶が散りばめられた、佳作。
見た人と見なかった人で、違いが出てしまう映画だ。
年間130万人の人が亡くなる日本において、孤独死は日常茶飯事だ。
ベッドの上で静かに息をひきとるなら、それほど悪い死に方では無いだろう。
この映画に特徴的なのは、やはり映画的な記憶だろう。
主人公が集める写真は、ニューシネマパラダイス、の集められた映画の断片を思い出させる。
死者の過去を探る行程は、市民ケーン、を思わせるし、ヤル気を出していくところは、生きる、を思い出す。
クライマックスあたりの無人ショットはもちろん小津だ。
豊かな映画的な記憶が上手く溶け合って、上質な映画になった。
見逃せない細部もいくつかあり、独創性を演出する。
イスの足の代わりに本が積んであることに気づいた方には幸あれだ。
主人公の質素な食事、ツナ缶とトーストと紅茶に感動した人にも幸あれだ。
写らないが、刑務所で口でぶら下がった絵は、ベルリン天使の詩、を思い出させ、主人公と天使のイメージは重なってくる。
エンディングはやはり、フェリーニでしょう。ちょっとグリフィスが入ってる感じが作者の教養の高さを示しています。
これといって人生に目的など無いが、死者をまともに扱うことだけは譲れない、ささやかな誇りの映画です。
それが、ショウベンという細部によって、定着されています。
死者の声を聴くことがだんだんとタブーに近い状態になっている昨今、貴重な映画といえるでしょう。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 泣ける
  • 笑える
  • 悲しい
  • ファンタジー
  • ロマンチック
  • 不気味
  • 勇敢
  • 知的
  • 絶望的
  • 切ない
  • かっこいい
  • コミカル
このレビューは役に立ちましたか?
利用規約に違反している投稿を見つけたら、次のボタンから報告できます。 違反報告
本文はここま>
でです このページの先頭へ