ここから本文です

駆込み女と駆出し男 (2015)

監督
原田眞人
  • みたいムービー 2,158
  • みたログ 4,985

3.93 / 評価:3848件

「素晴らしくて」「素敵」な作品

  • shandy_gaff55 さん
  • 2015年5月18日 0時35分
  • 閲覧数 308
  • 役立ち度 22
    • 総合評価
    • ★★★★★

いったん書いたレビューを編集ミスで削除してしまったようなので、
再度投稿。
二度読んでくださった方、申し訳ないです。

どんな逆境にあっても、人間の幸せは
自分自身で掴み取るものだと教えてくれる痛快で温かな作品である。
骨のある時代劇の作りでしっかり作り込んでいながら、
主人公の大泉洋が現代劇のようなシャレを繰り出したりするので、
良い意味で時代劇の堅苦しさを裏切って、
実に見やすい作品に仕上がっている。

特に大泉洋とキムラ緑子の掛け合いは、
テンポ良く江戸のしゃれっ気を交えつつ、
まるで北島マヤと姫川亜弓の演技を見るような神業!
悲しさに押しつぶされて、精神の病を煩っている神野三鈴の演技も圧巻。
舞台演劇人の渾身の演技力を見せつけられた気がした。
これを見るだけでも、十分、入場料1800円の価値がある。

そして、じょごとお吟の二人の結びつきは、
友情などという安っぽい言葉では表現できない。
きっとじょごの大好きなおじいちゃんが、
誰よりも純粋で優しくて寂しい魂の持ち主のこの二人を
巡り合わせたんだろうなと考えると何だかそれだけで泣けてくる…。

あちこちに張り巡らされた伏線も見事で、
東慶寺に駆け込んだ女達一人一人が持つエピソードは、
辛く悲しい暗黒の中でも必死に輝こうとする星の光に似ている。
そんな星々を温かく見守る柏屋の面々、
東慶寺の菩薩…ではなく聖母と呼ぶべきちょっと女王様キャラが入った
法秀尼が、 傷ついた女たちを前向きに導いていく
細やかな心遣いにも感動する。
(でも法秀尼が出てくると場面がコミカルになって和むのだ!)

幕府の密偵で徹底的な悪役である玉虫までもが
東慶寺で救われたクライマックスでは、
胸が熱くなり涙が止まらなかった。
(さすが法秀尼様!)

男尊女卑の江戸時代になぞらえて、社会的弱者の努力と正直さを
絶対に裏切らない物語である。
あー、やっぱり大泉洋はそういう役回りなのか…という予測を見事裏切って、 最後の最後に幸せなサプライズも待っている。
脚本・キャスティング・演技力の見事さもさることながら、
江戸情緒もたっぷり楽しめて、日本の美意識をベースとした
本格的なこだわりを持つ時代劇である。
人気女優を寄せ集めた漫画原作映画よりも、
こういう作品こそが海外の映画祭に招かれるべきだと思うのだが…。

見終わった後に、辛くても頑張っていれば、
きっと明日は何かいいことがあるかもしれないと思える
心が温かになる「素敵」な作品であることは間違いない。
「素敵」がこの作品のキーワードでもある。
謎が知りたい人は、ぜひ劇場へ!

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 泣ける
  • 笑える
  • 楽しい
  • 悲しい
  • ロマンチック
  • 勇敢
  • 切ない
このレビューは役に立ちましたか?
利用規約に違反している投稿を見つけたら、次のボタンから報告できます。 違反報告
本文はここま>
でです このページの先頭へ