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駆込み女と駆出し男 (2015)

監督
原田眞人
  • みたいムービー 2,169
  • みたログ 4,873

3.94 / 評価:3734件

よくできていてびっくり。

  • はぬろ~ さん
  • 2020年2月16日 19時34分
  • 閲覧数 1696
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

ストーリー
起 開始数分で引き込んでくれるか?
開始早々、唐物問屋の妾と、製鉄屋の嫁が東慶寺に出家。
「倹約とケチは似て非なるもの」素晴らしい言葉です。
開始20分ほどで物語に引き込まれる。
明るい話かと思ってみていたが、なかなか当時の江戸の風刺がきつく、とても興味深い。

承 あるある、共感、謎とき、ミスリードなどで退屈させないか?
24か月の間東慶寺で過ごし、その後離縁が成立するという。
じょごは寺のなかでもよく働き、学び、薬草園まで作った。
お吟は労咳で伏せる。
侍ゆうも加わり、尼寺での生活が描かれる。
住職の法秀尼は、形より本質を重んじる正義感の強い尼様。
南総里見八犬伝の馬琴のエピソードなどを盛りこみ、退屈させない構成になっている。
それどころか、一つひとつのエピソードがよく作りこまれていて、目が離せなくなる。

転 意外な展開で驚かせてくれるか?
相像妊娠したお雪。この話が外に漏れれば、東慶寺は取りつぶされる。
幕府から差し向けられた内偵。
信次郎はみごとにお雪の相像妊娠を治療。
隠れキリシタンの家に生まれたことをいつわり悪事を働いてきた罪を悔い、内偵は改心して法秀尼に仕える。

結 伝えたいことは伝わったか? オチはあるか?
お吟は労咳で死亡。
大好きな旦那のお経をきき、信次郎に八犬伝を朗読してもらいながら幸せにこの世をさった。
「私の妹、べったべっただんだん」のセリフには本当に泣かされる。
ゆうの亭主は源兵衛を斬って尼寺に立てこもるが、駆け付けたじょごに斬られる。
信次郎は長崎へ行って勉強しようとするが、じょごは江戸で開業を進める。
「風の道は通っております。あとは死に物狂いで踏み続けるだけです」
この言葉も身に染みる。
じょごは信次郎と江戸へ。
そこには馬琴が待っていた。

配役
戸田恵梨香さん、満島ひかりさんが非常にいい。
二人とも特に好きな女優さんではないが、演技はすごい。
緑子さん、内山さんもすばらしい。
樹木希林さんがさらにいい。
極めつけは陽月華さん。
存在感が素晴らしい。
神野三鈴さん、宮本裕子さんもいい。
女優陣にしっかりとささえられた映画。

演出
物語もさるものながら、演出も最高です。

映像
映像もすばらしい。
江戸時代の様子や寺のくらし。
よく描かれている。

音楽
音楽も雄大で、物語をよりよく見せてくれます。

題名は映画用につけられた題名のようですね。
この題名のせいで、内容を完全に誤解していました。
コメディ的な軽い話なんだと思っていました。
ところが、この話は正反対です。
コメディ的な要素はありますが、重く深い話です。
そして、人間の温かみがわかる話です。

ふつう、善人しか出てこない話はつまらないと相場が決まっています。
お吟の旦那も、じょごの旦那も改心していい人になりますし、内偵の女も改心します。
ゆうの亭主だけが最後まで悪人ですが、これも弱い。
それでも、人間というものをよく描けていて、構成もよくできていて面白かったです。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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