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ジョン・ラーベ ~南京のシンドラー~ (2009)

JOHN RABE

監督
フロリアン・ガレンベルガー
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3.73 / 評価:11件

Hitler has only got one ball♪

  • bakeneko さん
  • 2020年12月18日 7時14分
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

いきなりすみません!―劇中で英国の医師(スティーヴ・ブシェミ)が唄っていたレビュータイトルの歌詞(と言うか替歌)はケネス・アルフォード作曲『ボギー大佐』に下品な歌詞を付けた歌“ヒトラーの〇ンタマ”♪で、第二次世界大戦中の英国軍の愛唱歌?でした(「戦場に架ける橋」のテーマ曲に使われたのもその為ですが、流石にそのままの歌詞はやばすぎるので口笛になっていましたよね♡)
シーメンス中国支社長にしてナチス党員で、1937年の日本軍による南京虐殺に際して保護中立安全区の形成に尽力したとされるジョン・ラーベの日記を元に映画化したもので、日本からは香川照之(朝香宮鳩彦王中将)、柄本明(松井石根大将)、杉本哲太(中島今朝吾中将)、ARATA(小瀬少佐)らが参加しています。

南京事件勃発70周年の2009年に創られたドイツ&フランス&中国合作映画で、劇場公開は滅多にありませんが、2015年の発売されたDVDで観ることが出来る映画で、日本ではタブーとなっている南京虐殺事件の状況が、克明な日時記録&実際に関係者が見聞きした事象として映像化されています。
1937年12月。日本軍は中華民国(蒋介石)の首都南京を陥落させ、捕虜を取らずに兵士は全員処刑する方針の日本軍の入城で、数十万の市民と中国兵士、そして十数人の欧米人が居住区に包囲される形となる。欧米人たちは、日本軍から自分たちと市民を保護する為、南京安全区国際委員会を設立、その委員長にナチス政権と繋がりを持つシーメンス南京支社長のジョン・ラーベを選出する。ラーベは日本大使や軍幹部と交渉し日本軍に何とか安全区を認めさせるが、区域内の女子高に兵士を匿っていることが露呈して絶体絶命の窮地に立たされる…というサスペンスで、日本軍の航空機攻撃から逃れるために、ナチスドイツのハーケンクロイツ旗の下に避難する中国&外国人という稀有な状況が、ナチスも驚いた日本軍の国際法を無視した暴虐ぶりを象徴しています。そして、“南京全域を掌握して生殺与奪権を握っている日本軍を如何にして丸め込んで市民を保護するか?”という交渉サスペンスが、「失われた航海」や「パリは燃えているか?」の様な緊迫感を生み出しています。
そして、ドイツだけではなく英国人も共闘して居住区を死守する様子は「北京の55日」も連想させる作品で、当時の欧米人の中国人への蔑視も華燭なく提示されています。
日本軍の描き方は“百人斬り競争”に代表される蛮行だけではなく、虐殺は一部の上層部の将軍が暴走しただけで良識のある将校も居たことも公平に提示していて、クライマックスの安全区への進攻に際して日本軍将校が値千金の情報を伝える行為も挿入されていますので、日本人が観ていても意外と嫌な感じがしない作品で、証拠を全て抹消しておいて“正確な犠牲者の数値が判らないから虐殺は無かった”とする現日本政府の方が非道な論理をほざいている気がします。
南京陥落直前から、詳細な日時と事件の状況が冷静に提示されてゆくドイツ映画らしい客観的視点の作品で、ロケ地は実際に南京ですから本場の情景での再現劇となっていて、図らずして交渉役に祭り上げられてしまったけれど懸命に責務を全うするナチス党員の姿は、欧州でのユダヤ人へのナチスの暴挙を考えると皮肉な気がしますが、“圧倒的な暴力”を目の前にした際の“何とかしなければ”という個人の感情は万国共通なことが判りますよ。

ねたばれ?
カナリアはどうなったんだ~

詳細評価

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