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上映中

王の涙 イ・サンの決断 (2014)

THE FATAL ENCOUNTER/KING'S WRATH

監督
イ・ジェギュ
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4.09 / 評価:182件

王と宦官 カブスとウルス 無情 無償の絆 愛

李王朝第22代国王のイ・サン(ヒョンビン)は、常に、暗殺の脅威にさらされていた。一つの暗殺未遂事件を24時間に、タイムセットして、追っていく、ハラハラドキドキの緊張感あふれる歴史ドラマに仕上げられています。

1777年7月28日。即位して1年、夜を惜しまず、入念に、体を鍛え(この背中の筋肉の躍動感が凄まじい)、そして、子供時代から共に育った宦官カブス(チョン・ジェヨン)―王は、彼を役職の高冊(サンチェク)と呼ぶーと、尊賢閣(書庫と神殿を兼ねる)で、書物を読み、不測の事態に、備えていた。

そして、その朝を迎える・・・。



まず、驚いたのが、宦官(かんがん)とは、去勢された男の役人であること。カブスが、子供時代に、後宮に入る時に、金〇を切りとると字幕にあったが、男性器全てを切除することもあるらしい。悪さをしないため、全てを捧げさすのに、そうしたらしいが、考えるのも、怖いなぁ=。



カブス役のジェヨンの演技が素晴らしい。幼少からアサシン養成組織に囚われ、一流の暗殺者に育て上げられ、もう一人、ウルス(チョ・ジョンソクー「 EXIT 」2019で、主演。サバイバル ボルダリング気合入ってます。お勧め)とトップを競っていたが、彼との間に、兄弟愛ともいえる”絆”を育て上げていたので、アレを切除されるという非情な仕打ちが待ち受ける、この選択をウルスを抑え、自ら進んで、宦官への道を進む。

王と、身分を超越した信頼を得てるサンチェク。膨大な書物の位置をすべて把握してるなんて、序の口。王が、学ばれたことも、宮廷最大派閥の老論派の役人達の前で、謹んで、暗唱して見せる。


それが、「中庸」の第23章であり、この映画の核である。


「至誠を尽くすもののみが己と世を変えることが出来る」

イ・サンが、目指した渾身の彼の王たる物事全てへの姿勢である



サンチェクが、暗殺者であることが、王の耳に入る。イ・サンも、驚きは隠せなかったが、傍に置いておくことはできず、捕まり、死に迫るほどの拷問を受けたサンチェクを追放する。只々、生きていてほしいのだ。


老論派を牛耳る先代王の後妃(ハン・ジミン)が、策略を企て、この夜、暗殺を命じた。


それが、李氏一番のアサシンとなったウルスを主核とした暗殺部隊。


イ・サンは、一気に賭けに出る。それは、捕らわれた実母を救うたった一つの手段でもある。

親衛隊を従え、大軍を率いるソンボク将軍(ソン・ヨンチャン)のもとに、出向く。王の魂のこもった決意、坦力に、将軍の心を動かすことが出来るのであろうか…。



イ・サン暗殺。その夜。

土砂降りの雨。

3人の迫真の演技で、行きつく暇もなく、最後へと昇りつめてゆく。

弓術にたけ、鍛え上げられた肉体と精神力を持つイ・サンであるが、こと暗殺に関しては、ウルスのほうが、上。絶体絶命のピンチに、追放されたサンチェクが救う。しかし、ウルスが、王に向けてはなった刃は、カブスの体を貫く。ここで、初めて、220番、ウルスは、サンチェクが、77番、自分の”義兄”とも慕うカブスと気付く。何という運命、宿命であろうか?

カブスは、王を殺してはならぬとウルスに言い残し、絶命。

ウルスは、皇帝親衛隊の銃弾に倒れる。

切なすぎる。涙が迸る。止まらん。


とにかく、全てが、リアルである。胸に訴えてくる。休む暇がない。

これほどの緊張感を持続させるのだから、劇場で見ていれば、10倍は楽しめたであろう。ヒョンビン、除隊後、初の映画だというが、彼の作品の中で、一番好きになった。「コンフィデンシャル」を超えました。演技、渋すぎ。この年で、いぶし銀となるか。抑えてるよな~。

特に、印象に残った心の突き刺さる場面は、

サンチェクを尋問するくだり。涙なしでは、観れんよね。

この時は、暗殺者であったか?と。

サンチェクとの様々な出来事を日にちまで、お互いに、覚えてるのだから。

二人の息、間、ピッタリやな。


韓国映画の王が、主役級に、関わってくる奴は、すべて、いいよね。イ・ビュンホンさんの「王になった男」と同等くらいこの映画が好きだ。こっちは、静と陰、ビョンホンのは、動と陽かな。まあ、簡単には、言えんけど。


チョン・ジェヨンさんは、「シルミド」「トンマッコルにようこそ」「さまよう刃」など、いいが、「正しい日 間違えた日」なんて、超地味な奴にも出て好演してる。しかし、これが、私にとって、彼の最高作となった。上手すぎ。やるよなぁ~。見た目は、チョイ二枚目半のオッサンやのにね。


しかし、韓国映画は、歴史物でも、それであるからこそ、背景、設定など、フィクションを加えてあるにしても、しっかりと脚本が練られ、サプライズというスパイスも散りばめられ、俳優さんたちの迫真の演技で、説得力も抜群で、グイグイ引き込んでくるのが多いわー。



この作品は、チョーお勧めです。じっくりと鑑賞してほしい。

詳細評価

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