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映画 深夜食堂 (2014)

監督
松岡錠司
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3.60 / 評価:1496件

☆食の温かみと、人の温かみ☆

今作の内容を端的に説明するなら、
小悪魔的な川島 たまこ(高岡早紀)が
マスターの料理を食べて、笑顔で言う台詞。

『いいことがなんて、
一つもないと思ってたけど、何か、吹っ切れそう・・・』
この映画の内容、面白さを代弁していると思います。

東京の大都会の繁華街の片隅で、
真夜中だけ営業している、深夜食堂「めしや」

そこに集まる人は、
都会の生活で疲れた人や、
人生の修羅場で、心が折れそうな人が集まる。

マスターは、寡黙な人であるが、
お客の内面を汲み取り、
お客に沿ったメニューを作り、
食べる事を通じ、
お客が抱えていた心の重しを軽くして、
店を後にしていく。

それだけの話なのです。
しかし、十人いれば、十通りの心の内面、苦しみがあり、
結果的に、様々なストーリーへと繋がっていき。
一つの映画として、見事に成立しています。

マスターの台詞は最低限のみ。
お客へ差し出す、料理が物語っています。
お客は、料理から、メッセージを汲み取り、悟っていきます。
無駄な装飾、演出がない分、
観る側に、想像力を膨らませ、空白部を肉付けしていき、
キャラクターの内面を理解する。
そういう映画の楽しみ方もありだと思います。

はっきり言えば、地味な作品です。
元々の設定が、地味な設定であり、
TVドラマの放送時間も深夜でしたし・・・(笑)。

それでも、この映画が面白く観る事ができたのは、
私も、それなりの歳をとり、
人生の酸いも甘いも経験し、
共感したからかもしれません。

ですから、
この映画の面白さを知るには、
相応の人生を積んでないと、
解らないかもしれません。

そして、この映画の面白さを
彩っているのは、数々の美味しそうな料理。

どこにでもあるメニュー。
しかし、一流のレストランで食べる料理より、
美味しく思えるし、温かみがある。
そうなんだ、温かいんだと・・・。

今作は、☆満点。
先に書いた様に、地味な作品です。
地味だからこそ、想像させ、観る側の世界を膨らませる。

解りやすさ重視の映画が当たり前の今、
こういう映画は貴重であります。
貴重だからこそ、
地味に愛される理由なのかもしれません。

ラストでは、お決まりの大晦日で、
常連さんが集い、年末年始を過ごす。
そこには、孤独を恐れた他人が集まる場所。
人の温かみを感じ、食の温かみが加わり、
一時の癒しの場所へとなっていく。

又、思い出しては、観たくなる映画です。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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