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エレナの惑い (2011)

ELENA

監督
アンドレイ・ズビャギンツェフ
  • みたいムービー 20
  • みたログ 52

3.53 / 評価:30件

女性の業に迫った秀作です

  • koi***** さん
  • 2015年1月21日 14時40分
  • 閲覧数 1488
  • 役立ち度 3
    • 総合評価
    • ★★★★★

2003年の長編デビュー作「父帰る」で注目されたロシアの新しい才能、アンドレイ・ズビャギンツェフ監督の3作目の作品です。
「父帰る」のストーリーははっきり覚えていないけど、戻ってきた父に反目する次男のやけに乾いた瞳が印象に残っています。

元看護士で初老の資産家と再婚したエレナ、一見何不自由ない生活を送っていますが夫との心のつながりは途切れていて、失業中で生活に困っている前夫との息子一家を経済的に援助しています。
ある時、夫が心臓発作で倒れて死期を悟り資産の大半を前妻との間にできた一人娘に譲る内容の遺言状を書こうとしますが、その時エレナのとった行動とは…。

冒頭、庭の木立を通してマンションのベランダが見えるシーンが3~4分続きます。
静止画と思いきやたまに枝が揺れていて、よく見ると鳥が枝にとまっています。
あまりに変化がなくてじれてくると突然別の鳥が飛んできて前からいた鳥の隣にとまりました。
計算して撮れるシーンじゃないので驚かされます。

そしてエレナの目覚め、着替え、整髪、朝食の準備となぞって行きお話が始まります。
観終わった後に振り返ると毎朝繰り返されるストーリーとは関係ないエレナの無言の立ち居振る舞いを見せる事で、エレナの性格、感性を最初に伝えていると思われます。

この他にも夫が病院を退院した時、看護婦がベッドと病室を丁寧に片づけるシーンは夫の死を予感させるものでした。

そして赤ちゃんがベッドに一人残されるラストシーンはエレナの家族の不吉な今後を象徴しているのでしょう。
説明抜きの画面で語るのがこの監督の手法なのかな?

エレナのとった行動を許すか許さないかは意見の分かれるところですが、母であり妻である女性の「業(ごう)」に深く迫ったヒューマンサスペンスの秀作です。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 恐怖
  • 切ない
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