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ビッグ・アイズ (2014)

BIG EYES

監督
ティム・バートン
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3.47 / 評価:1,040件

解説

世界中でブームとなった絵画シリーズをめぐり、実在の画家マーガレット&ウォルター・キーン夫妻が引き起こした事件の行方を描く伝記作品。妻が描いた絵を夫が自分名義で販売し名声を手にしていたことから、アート界を揺るがす大スキャンダルへと発展していく。監督は、自身もBIG EYESシリーズのファンであるティム・バートン。マーガレットに『アメリカン・ハッスル』などのエイミー・アダムス、夫ウォルターをオスカー俳優クリストフ・ヴァルツが演じる。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

1950年代から1960年代にかけて、哀愁漂う大きな目の子供を描いた絵画「BIG EYES」シリーズが世界中で人気を博す。作者のウォルター・キーン(クリストフ・ヴァルツ)は一躍アート界で有名人になるものの、何と実際に制作していたのは内気な性格の妻マーガレット(エイミー・アダムス)だった。自身の感情を唯一表現できるBIG EYESを守るため、マーガレットは自分が描いたという事実の公表を考え……。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C)Big Eyes SPV, LLC. All Rights Reserved.
(C)Big Eyes SPV, LLC. All Rights Reserved.

「ビッグ・アイズ」ティム・バートンらしい明暗と名演合戦にゾクゾク!

 先頃、東京で開催されていた「ティム・バートンの世界」展の盛況ぶりには驚かされた。老若男女、まだ小さい子どもまでもが押し合いへし合いをしてティムのアートを見ている。ユーモラスでいてグロテスクでもある画風に「キモカワ~!」と魅せられる女子高生がいれば、怖がる小学生も。ショップではシュールな絵がプリントされたパッケージ入りお菓子が飛ぶように売れていく。へえー!

 こんなに広く人気を集めるなんて、描いたときのティムは思いもよらなかっただろう。もちろんうれしいとは思うが、面食らっている部分もあるんじゃないか? とくにキャリアの初期、ディズニーでは大衆に受けようなんて狙いを持てず、日の目を見ることがなかった孤高のアーティストだ。「ビッグ・アイズ」のマーガレット・キーンを見ていると、そんなティムが彼女に共鳴したのがよくわかる気がする。

 題材は60年代初めに起きた、佐村河内ナニガシもビックリのゴーストペインター事件。マーガレットが描く、大きすぎる瞳に悲哀の色を浮かべた女の子のアートシリーズが爆発的な人気を博すが、世間では夫のウォルターの描いたものだと思われていた。口のうまいウォルターが内気な妻を言いくるめ、自分の筆だと偽って猛烈な売り込みをしたからだ。妻ほどの画才がなかった夫は、商才と人を騙くらかす才能でアート界のスターになっていく。絵をコピーして売りまくり、“ポップアート”を先導したのはこのウォルターだ。彼の功と罪、アートと商売というジレンマ、ポップであることの喜びとそら恐ろしさを皮肉たっぷりに浮かび上がらせるあたりは、さすがティム。しかも、ユーモアたっぷりに!

 というふうにティムらしさを見つけていくのも面白いのだが、この映画をこれほど面白くしたのは主演の二人かもしれない。複雑な葛藤を微妙な、そして絶妙な表情でぐいぐい伝えてくるマーガレット役のエイミー・アダムス。そして理不尽極まりないのに滑稽で哀れで、チャーミングとさえ思わせてしまうウォルター役のクリストフ・ワルツ。ゾクゾクさせるこの名演、これぞアートなのである。(若林ゆり)

映画.com(外部リンク)

2015年1月22日 更新

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