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トラッシュ! -この街が輝く日まで- (2014)

TRASH

監督
スティーヴン・ダルドリー
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3.92 / 評価:506件

解説

ゴミ山に暮らす3人の貧しい少年が、ある財布を拾ったことから絶望の街に奇跡を呼び起こしていくドラマ。監督は『リトル・ダンサー』『愛を読むひと』などのスティーヴン・ダルドリー、脚本を『ラブ・アクチュアリー』などロマコメの名手リチャード・カーティスが手掛ける。過酷な環境でたくましく生きる少年たちには、オーディションで選び出された無名の少年たちを起用し、名優マーティン・シーン、『ドラゴン・タトゥーの女』などのルーニー・マーラが脇を固める。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

ブラジル・リオデジャネイロ郊外でゴミ拾いをして暮らす3人の少年は、ある日ゴミ山で一つの財布を見つける。その財布には世界を揺るがすとんでもない秘密が隠されていたことから、警察も総力を挙げて捜索に乗り出す。少年たちは「正しいことをしたい」と財布に隠された謎を解明すべく、警察のしつこい追跡をかわし命懸けで真実を追い求めていくが……。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C)Universal Pictures
(C)Universal Pictures

「トラッシュ! この街が輝く日まで」タフな少年たちの魅力が、ブラジルに希望の火を灯す

 ピストルを持ったまま引き金を引けずに震えている少年。「殺せ!」という叫びが聞こえる。少年がどういう状況にいるのかわからないまま、ものすごい緊張感を強いられるプロローグ。やがてその少年が語りかけてくるビデオ画面と、その少年とはまるで関係のない人物の、手に汗握る過去の一場面が提示される。これはすべて、この映画というパズルを解くためのピースとなる。

 リオデジャネイロ郊外のゴミ処理場で働き、ゴミのような扱いを受けている少年たち。その中の1人、ラファエロが、ゴミの山からサイフを拾ったことから物語は転がり始める。サイフにただならぬ“何か”が隠されていることを悟ったラファエロと仲間のガルド、ラットの3人は、命を危険にさらされながら走り出す。きっかけは「儲けてやろう」だとしても、やりとげようとしたのは謎を読み解くのが「正しい」と信じたから。こうして謎に挑む少年たちを追いながら、観客もまた、映画が抱えた謎に挑むことになるのである。

 オスカー常連のスティーブン・ダルドリー監督がベストセラーの原作を、「ラブ・アクチュアリー」のリチャード・カーティスによる脚本で撮り上げた本作。ドキドキハラハラのサスペンスと謎解きミステリーという大枠の中身は、「シティ・オブ・ゴッド」ミーツ「スラムドッグ$ミリオネア」といった印象だ。W杯に沸きながら抗議デモが絶えないブラジルの社会悪をえぐってみせる硬派な一面がある一方、ストーリーや人物描写には甘い部分もある。だが、製作総指揮で「シティ・オブ・ゴッド」のフェルナンド・メイレレス監督が参加したことが、細部にリアリティを宿す結果を生んでいる。

 何より、牽引するのは少年たち3人の魅力だ。メイレレス監督が「シティ・オブ・ゴッド」で習得した素人少年の選び方と導き方が、ここでも生きたのだろう。もちろん「リトル・ダンサー」「愛を読むひと」「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」と、少年の成長を通して物語を語らせたら右に出る者なしのダルドリー監督である。実際にスラム育ちの少年たちが身につけている生き抜くための知恵やタフネス、ものすごい身体能力に意外なあどけなさ、すべてが映画にエネルギーを与え、疾走する! 胸のすくような希望の輝きは、年の初めに味わうのにもってこいだ。(若林ゆり)

映画.com(外部リンク)

2015年1月8日 更新

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