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フレンチアルプスで起きたこと (2014)

FORCE MAJEURE/TURIST

監督
リューベン・オストルンド
  • みたいムービー 103
  • みたログ 419

3.32 / 評価:298件

イケズで面白い。逃げたっていいじゃない

  • たまごボーロ さん
  • 2018年6月24日 18時23分
  • 閲覧数 762
  • 役立ち度 2
    • 総合評価
    • ★★★★★

Netflixで鑑賞。意地悪で、でも笑いどころもありおもしろかった。
自然災害などで女性の死亡率が高い理由は、体力差だけではなく行動様式の違いらしい。統計的に、女性は家族を守ろうとして被害にあうケースが多いのに対し、男性は我先に逃げ出して助かる傾向があるそう。
男の薄情さを見る思いだけれど、でもそれを責めても仕方がないような気がする。命の危険に晒された時、咄嗟に逃げ出すのは本能的な反応だろうし、何なら脱兎の如く逃げる方が正しい対処だとも言える。映画の中でも、危険を訴えてバスから真っ先に逃げたのは妻だった。本能に従うのが正しいこともある。

この夫がまずかったのは、逃げた事実というより、それを誤魔化してカッコつけようとしたところだろう。「びっくりしてつい逃げちゃった!ごめん!」と謝っていれば、妻子の不信感はそんなに膨らまなかったのではないかと思う。「うちのパパってしょうがないなぁ」と笑い話になり、何なら絆が深まったかもしれない。
そこを取り繕い、逆に妻を理屈でねじ伏せようとした所が失点だった。大黒柱幻想なんかがあるばっかりに、かかなくてもいい恥をかいてしまった。(嘘泣きのシーンは笑ってしまった。これ、妻の立場だと心底うんざりして離婚を考える事案だと思う)。
ラスト近くで、妻が軽く遭難しかけて夫に助けられてみせるのは、夫婦の息のあったお芝居に見えた。子供たちの手前もあり、夫のプライドを再建するきっかけを妻が作ってあげたのだろう。
「男は女を守るべき」「母親は子供を守るべき」など、役割へ過剰な期待をしてもしょうがない。「何があっても僕が君を守るよ」なんてセリフはロマンティックではあるけれど、話10分の1程度に聞いておけばいいように思う。言う方も、そんなにヒロイックに背負う必要もない。逆に迷惑だから。
イケズだけれど、ちょっといい話でもあった。オススメ。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • パニック
  • 恐怖
  • 知的
  • コミカル
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