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イントゥ・ザ・ウッズ
2015年3月14日公開

イントゥ・ザ・ウッズ

INTO THE WOODS

1252015年3月14日公開

一人旅

4.0

童話と悪夢の世界

ロブ・マーシャル監督作。 1987年初演のブロードウェイミュージカル「イントゥ・ザ・ウッズ」をミュージカル映画を十八番とするロブ・マーシャル監督が映画化したもので、原作ミュージカルの作詞作曲を手掛けたスティーヴン・ソンドハイムが本作の音楽を提供しています。 子どもを授かることができない呪いをかけられているパン屋の夫婦が、隣人の魔女から4つのアイテムを森から持ち帰ればその呪いを解くことができると言われ、夫婦はアイテムを探しに鬱蒼とした森の奥深くへと入ってゆく…というお話で、魔女が指定する4つのアイテム(白い牝牛、赤い頭巾、黄色の髪、黄金の靴)にまつわる童話の登場人物が一堂に会します。 「ジャックと豆の木」のジャック&巨人、「赤ずきん」の赤ずきん&オオカミ、「ラプンツェル」のラプンツェル&王子、「シンデレラ」のシンデレラ&継母&義姉&王子…と各童話のキャラクターが夫婦のアイテム探しに絡んでいく“マルチユニバース”形式の作品ですが、一般的に知られる童話のエピソードにダークなアレンジを施している点が異彩を放っています。中でもシンデレラが宮殿に残した靴にフィットさせるため継母が義姉の足を切断するシーンは鮮烈ですし、他にも、シンデレラに一目惚れしたはずの王子がパン屋の人妻に手を出すという絶倫行為も盛り込まれていますので、ディズニー映画でありながら一部の演出については“お子様NG”なダークファンタジーとなっています。 残念ながらミュージカルとしての完成度は低調ですが、世界中で親しまれている有名童話の登場人物たちによる“悪夢”の饗宴が、ハッピーエンド請け合いの他のディズニー映画とは一線を画した作劇となっていますし、メリル・ストリープ、エミリー・ブラント、アナ・ケンドリック、クリス・パイン、ジョニー・デップら豪華俳優陣の競演&歌唱シークエンスも見応え満点であります。

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