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海にかかる霧 (2014)

SEA FOG/HAEMOO

監督
シム・ソンボ
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  • みたログ 595

3.89 / 評価:586件

心がえぐられるような悲しく切ない物語

  • bat***** さん
  • 2018年2月17日 0時47分
  • 閲覧数 2386
  • 役立ち度 3
    • 総合評価
    • ★★★★★

いやーーーーー。恐ろしい。

人間とはいかにして簡単に狂気へと落ちていくのか・・・。


怖かったーーーーー。

追い詰められた人たちの狂気。

韓国の映画って、こういう「狂気」を描かせると超一流!!!

やっぱり、このジャンルでは世界でトップクラスの作品を作り出していると思います。

描かれるのは、船長と船員たちの狂気。

彼らは、様々な状況に少しずつ追い詰められていく。

魚が釣れない不況と、故障が続くオンボロ漁船。

船長は、その状況を打開しようと、「密航」の仕事をはじめて請け負う。

この初めての緊張状況が、彼らを追い詰める。

そして、さらに状況は悪化する。

魚槽(ぎょそう)の冷蔵庫の故障により、ガスが充満して、密航者たちの大量死。

これが、彼らを追い詰めた決定打になってしまいます。

次から次へと、ドンドンドンドン不幸が波のように打ち寄せ、ついに彼らの精神が壊れてしまう。

この不幸の波状攻撃が、非常に見事な映画でした。


そんな中、最後まで正気を失わなかったのは、新人の船員ドンシク。

それは、たった一人生き残った朝鮮民族ホンメと恋に落ちてしまったからなのか。

この映画の中で、唯一の救いとなったドンシク。

彼は、その漁船の中に充満する狂気と闘うこととなる。

人は、想像もつかない程の恐怖を体験すると、狂気へと変貌していくようだ。

船員たちは、魚ではなく、「人間」を切り刻むという恐怖を体験したことで、おかしなテンションになってしまう。

女性を見ればレイプするものだと思う狂気。

おかしな行動をしたら、殺してしまえと思う狂気。

そんな中、ドンシクは「愛する女性を守るため」に、最後まで正気を失わずにいられた。

結局、最後まで家族のように思っていた船員たちと、生きるか死ぬかの死闘をくりひろげるドンシク。

最後の最後に、「白鯨」のエイハブ船長のように、船と共に沈んでいく船長を見届けるまで、心が休まることがなかった。

本当に恐ろしかったです。


船長を演じるのは、キム・ユンソク。

怖かったよーーーーー。船長。

最初は、頼りになる船長だと思っていたのに、不況や状況が狂気へ彼を狂気へと変貌させていくんだなぁ。

その徐々にジワジワと変貌していく様が、非常にうまい!!

本当に、すごい俳優さんなんだなぁ。


新人船員のドンシクを演じたのはJYJのユチョン。

今回は、ドンシクがホンメのことが気になり、好きになり、愛し合うようになるまでの流れが、すごく自然で良かったなぁ。

この作品が、本格映画デビューで韓国の映画賞で、新人賞を総なめにしたようですけど、納得。


しかし、そんな中、もっともしたたかで、たくましかったのはホンメだった。

結局のところ、ドンシクの愛情を利用して、生き残り、韓国に入国したホンメ。

運命の恋だと思っていたドンシクだったが、ホンメにとってドンシクは、韓国に入国するためのツールだった。

この現実がリアリティなんだなぁ。

ラストシーンを観て思いました。

ホンメの「オッパ」は、実兄ではなく、恋人だったのではと・・・。

本当に最後まで悲しい物語でした。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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