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きみはいい子 (2014)

監督
呉美保
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  • みたログ 1,389

3.89 / 評価:1248件

新米教師の不用意さもリアル

  • nef******** さん
  • 2021年2月27日 3時10分
  • 閲覧数 877
  • 役立ち度 2
    • 総合評価
    • ★★★★★

この映画を見て、身近に思い当たることが多々ある気がした。
そして、その事実が少しショックだった。

逃げ場のない子供達やその母親達のSOSをこれまで沢山見過ごしてきてしまったのではないか?と気付かされた。

あれ?大丈夫かな?と気になり玄関先まで様子を見に行くが、ノックをしないで通り過ぎることが普通になっている。

隣の住人の名前すら知らないことが東京では珍しくない。
気になっても声を掛けるにはハードルが高い環境ということもあるのだが…
この映画を観ると、本当にそれでいいのだろうか?と考えさせられる。

新米教師の彼は、比較的裕福で温かい家庭で育てられていると思われる描写がある。
それ故の無自覚な無知からくる配慮の無さが本当にリアルだと思った。

ハグが出来る家族がいる子供と、いない子供との間には大きな境界線がある。
ラスト、そのことに教師が気付いた時、心から安堵した。
現実は、それすらも気付けない人が沢山いるのかもしれない。

教師が家に帰れない少年にできることは何だったのか?何とか救いたくて虐待の事実確認を公的な方法で試みていたが、子供にとって如何なる親であろうと離れることは容易ではない。
まして、新しい拠り所もない状態で今の居場所を切り捨てる行為は、子供にとっては死を意味する。だから容易に出来る筈がないのだ。

少年が5時まで家に帰れないなら、5時まで彼が安心して過ごせる居場所を提供することしか出来ないのかもしれない。

彼が親から逃げることができる年齢になるまで一時的なセーフティーゾーンとなり見守ることしか…

でもそのセーフティーゾーンがあるのと無いのとでは大きな違いがあることを池脇千鶴のエピソードで伝えてきている。

小さな一歩かもしれないが、とりあえずノックをしよう。
何も変わらなくても、その音に救われる人がいるかもしれない。
そして、救済すべきは母親の方が先かもしれない。
そんな風に思った。

憶測だが、高橋和也が演じていたベテラン教師と池脇千鶴は夫婦なのではないか?

ラストにその回収があるかと予測していたが、特になかった。
しかし、逆にそこに好感が持てた。

詳細評価

物語
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音楽

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