低予算ながらタイムスリップ新味あり。
- pha***** さん
- 2015年12月23日 10時36分
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非常に低予算なのはすぐわかる。でもSFだから大掛かりなVFXやメカが必要なわけではない。
ドラマ部分がとてもしっかりしていて面白かった。期待値が低かったせいもあると思うが、ありがちなタイムスリップものと違い、家族の再生を目指す物語であるのがよい。
突然の父親の失踪である。少年はわけがわからなかったが、時がたち青年となったが、優しい母親はそのことが原因で心を病み、ついには自殺する。妊娠していた恋人の子供も失ってしまった。
彼は天才であり、そういう家系なのだろう。祖父からもしかしたら父の失踪はタイムトラベルの失敗かもしれないと聞き、調べたら、過去の記事で父と思われる人物が殺されていることがわかる。
父はタイムスリップに成功したが、帰還に失敗したのだ。かくして自身もタイムスリップし、父を連れて帰れば、違う現在に変っており、母親や恋人、妊娠した子供も戻ってくると考え、壮絶な決意をもってタイムスリップする。
なかなか今までのタイムスリップものなかで、シリアスで切実な話である。父のタイムスリップは純粋な学者としての実験でアインシュタインに会いたいという程度のものであるが、主人公にとっては家族を取り戻す旅なのである。タイムスリップに成功し、過去に飛んだ父との再会も果たすが、彼を連れ戻すには切実な現実をみせる壮絶な手順が必要だった。
まあ、画面には出てこないが、最後はきっとうまくいったのだと思う。
懐かしやハーレイ・ジョエル・オスメント君。日本でいえば芦田愛菜以上の怪物元子役。どんなに演技力があってもアメリカでも子役から成長し売れ続けるのが困難なのは誰もが知っているでしょう。彼も立て続けに大作に出た後は、日本ではとんと聞かなかったが、演技力は健在でした。太ってしまい、ひげもじゃになっているが、顔の中心のパーツはまんまであり、童顔を隠すためのヒゲなのかな。若くして莫大な富を得ると、大抵は薬に手を出しおかしくなってしまうアメリカであるが、彼が普通に役者を続けていたのが嬉しい。
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