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エイプリルフールズ (2015)

監督
石川淳一
  • みたいムービー 280
  • みたログ 3,352

3.14 / 評価:2,591件

チョー面白いよ!!この映画!見なくちゃ損

  • 熱帯メガネ さん
  • 2015年4月2日 14時59分
  • 閲覧数 19779
  • 役立ち度 136
    • 総合評価
    • ★★★★★

最近、若手脚本家では出色の人物としてやたら古沢良太が出てくる。
彼の作品を巷の人は大絶賛しているが私はどうも彼の作品が苦手だ。
彼の出世作としても名高いキサラギもよくできた脚本とは言い難い。
結局あれも後出しばかりの伏線だった。おまけにアイドルが自殺ではなく事故死と聞いてなんで最後みんなで「あの子はおっちょこちょいだったんだな~」みたいなホンワカストーリーになってんの!?生き別れた父親だったら娘が自殺でも事故死でも納得しねーだろ!!何、ホンワカしちゃってんの!?、と私はストーリーの非現実性にばかり目がいってしまい、まったく良い作品とは思えなかった。アカデミー賞脚本賞を受賞したALWAYS三丁目の夕日も、「さあ泣け」みたいなセリフばかりで虫唾が走った(まあ監督のせいも大きいけど)。リーガル・ハイもデートも長いセリフをまくしたてることで笑わせようとしていたのだろうが、この舞台っぽいセリフ口調にはどうも馴染めない。これはキサラギの時も感じた。非現実的なセリフがどうも受け入れられない。その点、宮藤官九郎はリアルなセリフでリアルな笑いを届けてくれる。三谷幸喜もかつてはそうであった。
古沢良太がなぜウケるのか?それは一つに「ベタ」であるからだろう。彼の作品は確かに伏線が多く張り巡らされており、それを後半に収束させる、というパターンが多い。だが、その伏線回収しか能がないのだ。つまりストーリー性においてはそれほど素晴らしい脚本家とは言い難い。その伏線をきっちりさせるために作られた場面。辻褄合わせに作られた話。変に統合性を求めるあまりに、非現実的なストーリー性を帯びてしまうのが彼の難点。故に、彼の作品はだいたい都合の良いように終わる。無理やりいい話を創り上げて終わらせるのが古沢良太は実にうまい。また意図的に「泣かせる場面」「笑わせる場面」というのが顕著に見られる。ここもやはりベタだ。宮藤官九郎氏の場合、笑わせる場面なのに泣いてしまう。泣かせるような場面なのについ笑ってしまう、と表裏一体の感情が混在するストーリーを上手に紡ぐ。故に宮藤氏のドラマはベタではないのだ。
それに比べ古沢ときたらなんと青二才な。まるで少女マンガみたいな気持ち悪いベタな終わり方、物語の運び方しかできねーじゃねーか!
このエイプリルフールズもそう。場面場面だけ際立たせて全体の起承転結はベタ中のベタ。伏線だけはまあまあ上手いよ。でもそれだけ。ストーリー自体はありきたりというか最後はおざなりになってる。
でも映画館ではあちこちですすり泣く女性の声が・・・。横にいたカップルは映画が終わって照明が点くと女はマスカラを塗っていたせいか、頬に黒い涙痕が。女は「やばーい!めっちゃ感動!」と自分たちが上映中に巻き散らかしてしまったポップコーンに目もくれず号泣していた。男も「伏線やべー!」といいながら飲み物を椅子のホルダーに置いたまま、女を促すように映画館を出て行った。

こんなものだ。古沢良太を神格化するのはきっとスナッチ、ロックストック、バタフライエフェクト、アフタースクール、運命じゃない人のようなすばらしい伏線映画を見ていないこういう輩なのだろう。つまりそういった作品に耐性がないのだ。

人々が映画館をぞくぞくと出てゆく。俺はいつも最後までシートに体を預けて、その映画の余韻を十二分に噛みしめた後最後に出ていくのだがこの映画に関してはエンドロール中にでもさっさと出たかった。エンドロールが終わって照明がつく時の人々の「あーおもしれえ」「やっぱすげーな」みたいな賞賛の声が聴きたくなかったのだ。案の定、多くの人は「またみたーい」「ね、松坂君チョーイケメンだよねー」「寺島進かっこいいわ」「戸田エリカの歯茎黒くねw」など嬉々とした調子で映画館を後にしていた。

がらんとした映画館を見回すと椅子のホルダーに多くの飲み物のカップが残されていた。なかにはポップコーンが入っていた円柱形の容器を床に置いたまま出ていく人もいた。

これを清掃する人はこのマナーの悪さに辟易するだろう。俺はちょっとしたバツの悪い思いを胸に抱きながら、結局一番最後に映画館を出たのだった。

エイプリルフールズ、わざわざ4月1日に見なくても良かったな。いや、DVDになっても見なくても良い作品だったな。そんなことを思いながら渋谷のTOHOシネマズをあとにした。あいにくの天気で夜空を見上げても春宵の月は見えなかった。嘘か、最近ついてないな。

そうだ。俺も嘘をつこう。これは古沢良太初め、製作スタッフ、フジテレビもきっと喜ぶ嘘だ。

「エイプリルフールズはマジ面白い映画だよ!絶対映画館で見たほうがいい!俺が100%保障するよ!」

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 笑える
  • コミカル
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