悪いのは誰か
- aru***** さん
- 2016年5月18日 23時23分
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上手く仕事に就けない冴えない男が主人公。
事故現場などを撮影するパパラッチ・ナイトクローラーという仕事があることを知り、始めるが・・
無線を傍受し、事故現場などの映像を撮り、テレビ局に売ります。
人の不幸で飯を食う、ゲスな仕事です。
そして主人公はとんだゲス野郎なので、この仕事には適任です。
最初はしょぼい撮影機材ですが、デリカシーなく現場にグイグイ入り込んでいくので、スクープを撮っていきます。
倫理観なんて持ち合わせていないため、こんなことができます。
過激な映像欲しさに、どんどんエスカレートしていきます。
事件を起こした犯罪者は法で裁かれますが、それを喜々として撮影している人間は証拠がなければ咎められません。
犯罪を見つければ大喜びし、ウキウキと死体を撮影します。
とんでもなく胸糞が悪いです。
そしてこのような映像が高く売れるのは、そこに目を引かれる視聴者がいるからです。
この胸糞悪い奴に間接的に大金を与え、次の仕事に取り組ませているのは視聴者です。
悪いのは誰か、考えさせられます。
程度の差こそあれ、日本でも興味本位で撮られた映像がニュースになることもあるでしょう。
一般人への配慮が過剰になる一方で、有名人を吊し上げるようにあることないこと情報をたれ流したり。
ネットではもっと無秩序でしょう。
こういった仕組みに加担しないためには、僕たちも冷静に情報の取捨選択をしていかなければならないと思います。
誰かを傷つける映像や、誰かの悲劇、それらの上で出来上がったものを見たがってはいけないのかなと思います。
戦争など悲しい現実を知ることに意義がある場合もあるので、どこかで線引きはしないといけませんね。
今の僕には整理しきれません。
好きな作品ではありませんが、凄く引き込まれますし、色々なことを考えさせられました。
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