ここから本文です

映画 ビリギャル (2015)

監督
土井裕泰
  • みたいムービー 1,033
  • みたログ 5,222

4.04 / 評価:5,662件

思わぬところで指導のキモを学んだ(笑)

  • UrbanDockGoer さん
  • 2015年5月5日 8時46分
  • 閲覧数 8377
  • 役立ち度 184
    • 総合評価
    • ★★★★★

これは、掘り出し物的に良かった!
基本、架純ちゃん人気頼りの企画であることは容易に想像できる。 かく言う、俺もまんま戦略に乗り「まあ、つまんなくても架純ちゃんを楽しめればいいか」というつもりで鑑賞。 いや、しかし、中味は想像を超えていた! 

「こんな映画を良いと言うのは、映画が分かっていない証拠」とバカにされようとも、断固支持します!(笑)



《物語》
さやか(有村架純)は小学校では友達のいないいじめられっ子だった。 母親に私立中学に入れば、大学までエスカレーター式に上がれるので勉強しないで、やりたいことだけやってればいいから、と薦められて私立大学付属中学に進学。

さやかは親に言われたとおり、勉強は一切せず一緒に遊んでくれる子達と遊びに専念して高2まで過ごす。やっと友達はできたものの、勉強はビリっけつ。 そんなある日喫煙がばれて停学処分に。 約束されたはずの大学進学が危うくなる。

母親は持ちあがりの大学進学には拘らず他の大学を受ければいいと、塾へ通うことを薦める。そこで出会った塾講師 坪田(伊藤淳史)との出会いが人生の転機となる。



《感想》
想像を越えていたのは、周囲の人達とのかかわりの描写。 本人 + 塾講師の奮闘物語なのだと思っていたが、それだけでなく家族・友人とのかかわりが良く描かれている。いかに周囲の応援が彼女を支えたかという点だ。

周囲の応援無くしてこの“奇跡”は起きなかったのだ。
一番の応援者は母親。どんなときも子供の味方になった親としての姿勢は素晴らしい。劣等生になる前になんとかならなかったのか?とも言えるが、多少脇道にそれても、真っ当な道にさやかが帰ってこれたのは母親のこの姿勢のおかげ。 

さやかを応援した友人達も素晴らしいと思う。あの状況では、1人だけ急に良い子になったさやかを面白く思わず、足を引っ張りたくなるのがむしろ普通の感情ではないだろうか。 さやかの頑張りを素直に認めて応援した彼女達に拍手。




そして、さやか本人、塾講師坪田および本作の主題について俺はこう考える。
偏差値30の人がさやかと同じだけ頑張れば、誰でも慶応に行けるわけではない(と確信する)。さやかはやればできる素質を元々持っていたのだ。見方によっては「中1から高2まで、サボりにサボった“つけ”を1年ちょっとで返そうとしたから大変だっただけ。何も偉くなんかない」とも言えるだろう。 

だが、高2の時点であの状況にいたら、普通は「もう手遅れ」と諦めてしまう。 それを、坪田を初め、周囲が可能性を諭し、応援して、本人をその気にさせたというところがポイントだ。 指導する立場にいる者は、人のモチベーションを高めることが唯一最大の課題だ。誰だってモチベーションさえ上がれば最大の進歩が望める(進歩の度合は人によって異なるが)。 本作はその一例を示している。

坪田はどんな子でも良いところを探すところから始めている。それが勉強と関係ない遊びであっても。 相手を認めることの重要性を再認識させられる。“ダメ”な人間に「お前はダメだ」と言っても聴く耳を持たない。 ほんの一部でも自分を認めてくれたら、相手の話を聞く姿勢になるし、頑張ってみようかという気になる(ダメなところ直す努力をする)のだと思う。 そして可能性を最初から否定することなく高い目標を掲げたというのも重要なポイントだと思う。

一旦上がったモチベーションも長く維持することはさらに難しいのだけど、周囲の人の存在が有って初めてできたというところも本作のミソ。 少なくとも俺はそこに涙、涙、涙(笑)


最後にさやか本人だが、勉強はサボっていたが、基本素直な娘なのだと思う。 人の意見を聴く耳を持ち、応援してくれる人の気持ちに応えようという思いを持てたころが大きかったのだと思う。 もちろん、周囲の応援があったからとは言え、本人の頑張りは並大抵ではなかったと評価したい。 もっとも、中学から真面目にやってればそこまで苦労はしなかったはずだけど(笑)  それでも、人生のスパンで考えればかけがえの無い経験をしたと思う。 きっと彼女の辞書に「もう遅すぎる」は無い。




役者で言うと、架純ちゃん良かった。ハマりだったと思う、 ちょっと突っ張ってはみても、根は素直なさやかに。 アップになる素直な横顔に「可愛い!!」と何度心の中でつぶやいたことか。 演技的にも母親に感謝の視線を送るシーンとか、合格を坪田に伝えたシーンはもう、完璧!(オジサン的にはね)。 映画で彼女を観るのは4作目になるが、圧倒的に今回のさやかが良かった。 1つ前の“ストロボエッジ”と比べても段違い。 彼女の女優人生の中で、本作は後で振り返るような作品になると確信。


ということで、全ての架純ちゃんファンに加えて、中学・高校生を持つ親に是非観てもらいたい作品。 教師もね。 是非!

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 泣ける
  • 笑える
  • 楽しい
  • 知的
  • かわいい
  • コミカル
このレビューは役に立ちましたか?
利用規約に違反している投稿を見つけたら、次のボタンから報告できます。 違反報告
本文はここま>
でです このページの先頭へ