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マジック・イン・ムーンライト (2014)

MAGIC IN THE MOONLIGHT

監督
ウディ・アレン
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3.24 / 評価:831件

解説

1920年代の南フランスを舞台に、不思議な能力を持つ女性占い師と、そのトリックを暴こうとするマジシャンの恋の駆け引きを描いたロマンチックコメディー。『ミッドナイト・イン・パリ』など数々の名作を手掛けてきた名匠ウディ・アレンがメガホンを取り、対照的な男女の恋模様を、ウイットに富んだ軽妙な語り口でつづる。 主演は、オスカー俳優コリン・ファースと『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』などのエマ・ストーン。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

魔法や超能力など信じない皮肉屋のイギリス人マジシャン、スタンリー(コリン・ファース)は、ある大富豪をとりこにしているアメリカ人占い師の正体を暴いてほしいと頼まれる。南フランスの富豪宅を訪ねるも占い師ソフィ(エマ・ストーン)が発揮する驚異的な透視能力にただただ驚かされ、それまでの人生観を覆される羽目に。その上、かれんな容姿で明るく活発な彼女に魅了されてしまい……。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

Photo: Jack English (C) 2014 Gravier Productions, Inc.
Photo: Jack English (C) 2014 Gravier Productions, Inc.

「マジック・イン・ムーンライト」イリュージョンにも似た恋の本質を軽妙に描くスクリューボール・コメディ

 女は、霊界との交信を売りにするアメリカ人の占い師。男は、女のイカサマを暴く目的で接近した英国人の魔術師。天敵の関係にある風変りな男女が喧嘩しながら恋に落ちていくストーリーラインは、1930~40年代にハリウッドでよく作られたスクリューボール・コメディを踏襲している。ウッディ・アレン監督作の中では、催眠術にかけられた天敵男女の恋を描いた「スコルピオンの恋まじない」にノリが近い作品だ。

 映画を面白くしているのは、コリン・ファース扮する魔術師スタンリーのキャラのねじれっぷり。ステージに立つときはメイクとコスチュームで中国人奇術師のウェイ・リン・スーを装い、占い師のソフィ(エマ・ストーン)に接近するときはタップリンジャーという名の実業家を装う。別人格の鎧をまとい、自分の周囲にイリュージョンを作りあげて生きているスタンリーは、世の中もまやかしに満ちていると考えている懐疑主義者だ。そんな彼が、ソフィにスピリチュアル・パワーがあると信じ始めたとたん、よじれた縄がスルスルとほどけていくように素直な男に変貌する。その過程を、軽妙に演じるファースが実にチャーミングだ。

 やがてスタンリーの胸にはソフィへの恋心が芽生えていく。それは彼が何かを無条件で信じる経験をしたから。そこにアレンは恋愛の本質を見出している。そう、恋愛とは思い込みの産物。誰かを好きになる気持ちは、イリュージョンや降霊術を本物だと思い込む気持ちと変わりない。だからガードを下げて、マジシャンにだまされるように恋愛を楽しみなさいと、この映画のアレンは語りかけてくる。

 スタンリーとソフィがドライブ・デートする場面に、同じく南仏を舞台にした「泥棒成金」のオマージュが感じたられたり、2人が天文台で雨宿りする場面が「マンハッタン」のプラネタリウムの雨宿りを思い起こさせたり。映画ファンの心をくすぐる遊びも楽しい。(矢崎由紀子)

映画.com(外部リンク)

2015年4月1日 更新

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