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白鯨との闘い (2015)

IN THE HEART OF THE SEA

監督
ロン・ハワード
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3.40 / 評価:1396件

単なる海洋アクションではない、深い原題

  • ken******** さん
  • 2021年2月17日 2時41分
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

世界的に有名な「白鯨」の原作者である小説家が、原案となった1820年の実際の事故の真相を生存者に取材した、という前日端的「『ノン・フィクション』・フィクション」作品。日本で有名な、グレゴリー・ペック主演の映画(1956年)のリメイクではありません。

日本で言えば江戸時代後期、現在から見ると呆れるほどアナログな技術と装備での、死と隣り合わせの壮絶な捕鯨アクションと、リスクの高すぎる無謀な航海・・・。一攫千金を狙った危険極まりない冒険物語のようですが、リアルな描写とダイナミックなVFXで、200年前の人類が実際に行っていた歴史資料(ドキュメンタリー)的な価値の方が高いように思います。捕鯨文化があったからこそ、照明や工業製品の発達により文化レベルが飛躍的に向上し、後に化石燃料の普及により、現在のような便利で安全で、飢えや寒さを凌げる文明の発展があるのです。

反捕鯨団体が日本船にテロ活動を繰り返していた2006~2013年を経て、2015年に米国で公開されたことにも意義があるかと。硫黄島を描いた某作品同様、歴史を顧みず(省みず)、一元的な正義を振りかざすのはいかがなものか、と諭しているようにも思えます。

たった一人の生き残りが一人称で全て見聞きしたかのように語っている矛盾やら、水浸しの鯨油の樽って、引火した程度で爆発するのか? とか、焚火で鍛冶ができるのか? といった疑問は別にして、単なる海洋アクションやらパニック・サバイバル映画ではない、「ヒューマニズムとは何か」を問いかける奥深い作品。

何故、航海士は最後の絶好のチャンスで白鯨に銛を放たなかったのか?
逆に何故、白鯨は2艘のボートを仕留めずに去って行ったのか?
生き残ることの意義と、生かされることの意味とは?

だからこそ、原題の『In the Heart of the Sea』に対する安易な邦題が極めて残念。

詳細評価

物語
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