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先生と迷い猫 (2015)

監督
深川栄洋
  • みたいムービー 214
  • みたログ 689

3.10 / 評価:482件

観る者を迷わせる不愉快な映画

  • @tkitamoto さん
  • 2020年6月22日 13時58分
  • 閲覧数 631
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

U−NEXTにて鑑賞。
音楽が平井真美子であることが視聴理由である。
猫には全く興味はない。

この監督の作品を観るのは3作目である。
率直に言って、たいして面白いとは思えなかった。
おそらく、ネコ好きの方、イッセー尾形ファンの方には、それなりの評価があってよいはずだ。
だが、それ以外の大勢の一般人には、あまりおすすめできない映画である。

校長先生を演じるイッセー尾形は、喋り方や仕草に独特のものがあるが、これは演出なのか。イッセー尾形自身がやっているのもかも不明だが、なぜか、不愉快な気分になる。
それは、「その独特さがなんなのかよくわからない」というもどかしさに由来すると思われる。
ちょっと浮世離れした、世間とは一定の距離を置いた人というのを表現しているのだろうが、ワタシには少し奇妙に見えた。
名前はよくわからないが、ゲートボールではなく、ハンドボールでもなく、初老の方々がボールゲームに興じている横を校長先生が過ぎるとき、彼の社会との関わり方を見せる。
それ以外の人々との関係はどうか?
あまりよくわからない。
慕われているようだが、信頼はなさそうだということしかわからない。
在籍していたのは、近所の学校のようなのだが、いつ退職したのか不明である。
現在は、頼まれたわけでもないロシア文学の翻訳をお金にならない仕事としているようである。
もっと、校長先生の個性を出すなら、家に出入りしている市役所職員(染谷将太)をもっと、校長とぶつかり合うようにすればよかったはずだ。

出てくる人々の個性は、それぞれよく出ているのだが、何か表面をなぞっているだけのように見えてしまった。
岸本加世子は本当にありがちなおばさんを演じているし、北乃きいは悩みおおきクリーニング屋の娘がいい感じである。
ピエール瀧も子供に人気の駄菓子屋か何かの店主がハマっている。
車の修理工場の嶋田久作も自然である。
だが、彼らは、最終的にまとまっていくかと思ったら、バラバラのまま、結局は、何の解決もなく、映画は突然終わる。

そもそも作品の時間が長すぎる。
この程度の内容なら、きちんと、1時間30分でまとめるくらいでないと、「演出」している映画監督とは言えない。
偉そうなことを言うようだが、「映画」を表面上でなぞっているだけに過ぎない。

そんな中で、カメラはとてもよい。
伊豆らしき土地の港、風情のある街、人物への視線も正確な距離感と画角が気持ち良い。
監督は三流だが、撮影は一流である。

猫もすばらしい。
猫もこれだけの演技をしているのだから、「映画がもっとよいものになればニャ…」と思っていたに違いない。

もちろん、平井真美子による音楽もよかった。
一番よかったのは、エンドロールの音楽だった。

少々、大雑把にまとめたが、もっと細かい点をつついていけば、際限なくなってしまう。
この映画こそ、大雑把に人間を捉えているといってよいだろう。
結局、伝えたかったのは、何なのか?
猫への愛か?
妻への愛か?
または、地域の見えない絆か?
まったくはっきりしない。
行方不明の猫とともに「藪の中」である。

詳細評価

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