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しあわせはどこにある (2014)

HECTOR AND THE SEARCH FOR HAPPINESS

監督
ピーター・チェルソム
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3.55 / 評価:360件

解説

フランス人精神科医フランソワ・ルロールによるベストセラーを、『マイ・フレンド・メモリー』などのピーター・チェルソム監督が映画化。充実した日々を送っていながら、自身の人生に幸せを見いだせなくなってしまった精神科医が、幸せのヒントを求めて世界各地へ旅に出るさまを描く。『ミッション:インポッシブル』シリーズや『宇宙人ポール』などのサイモン・ペッグ。共演に『ゴーン・ガール』などのロザムンド・パイク、オスカー俳優クリストファー・プラマーら豪華キャストがそろう。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

美貌の恋人クララ(ロザムンド・パイク)と一緒にロンドンで満ち足りた日々を過ごす精神科医のヘクター(サイモン・ペッグ)は、自分を不幸だと思い込む患者たちの話を聞き続けるうちに、自身が幸せを感じられなくなってしまう。充実しているはずなのに自分の人生がつまらなく思えてきた彼は、幸せのヒントを求めて中国、チベット、アフリカなどを巡る旅に出るが……。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C)2014 Egoli Tossell Film/ Co-Produktionsgesellschaft
(C)2014 Egoli Tossell Film/ Co-Produktionsgesellschaft "Hector 1" GmbH & Co. KG/Happiness Productions Inc./ Wild Bunch Germany/ Construction Film. 2014 All Rights Reserved.

「しあわせはどこにある」壮大なのに親近感に満ちた、迷える大人のロードムービー

 精神科医が書いたベストセラー小説が原作なだけあり、ある意味、処方箋のような映画だ。息苦しい日常をちょっとだけ俯瞰させてくれたり、凝り固まった感情を柔らかくほぐしたり。たったそれだけで以前とは大きく景色が違って見える。

 ロンドンで精神科医を営むヘクター(サイモン・ペッグ)は悩んでいた。同棲中の恋人(ロザムンド・パイク)とは新たな段階に進む決心がつかないし、仕事も不調続き。診療中は患者たちの話をただ受け流すだけで、有益なアドバイスなど何一つ伝えられない。彼らは一様に「しあわせ」を求める。でも一体それって何だろう? 彼自身、実感できていないから答えが分からない。だったら思いきって旅に出よう。真理を探し求める旅へ。かくして彼は世界へ向けて第一歩を踏み出すのだが……。

 基調となるのは名匠ピーター・チェルソム(「マイ・フレンド・メモリー」)の温かみあふれる演出と、サイモン・ペッグのラムネのように弾けるおかしみ。両者が絶妙に解け合うことで、自ずと笑みが広がっていく作りとなった。ペッグといえば「ワールズ・エンド」の大人になりきれないアル中男性が印象的だったが、今回は幼い頃から「タンタン」に憧れる中年オヤジ役。この人、こういう少年の心を併せ持つ役を演じさせると本当に巧い。もう一生成長しなくてよろしい。

 中国、チベット、アフリカ、アメリカと旅は続く。その先々で思いがけない俳優らがひょっこり現れ、恋人からの贈り物である「手帳」には彼らから学んだ「しあわせ」のエッセンスがひとつ、またひとつと書き綴られていく。これらが決して説教臭くなく、すんなりと胸に沁み込むのもポイントだ。

 「しあわせ」って本来、人それぞれに解釈が違うし、つかむのが難しい曖昧なもの。中にはこの映画を絵空事のように感じる人さえいるかもしれない。それでも本作の旅路にはたくさんの愛と「気づき」が詰まっていた。その誠意を買いたい。見終わった後、身体の内側にずっと留まるオーロラのような色彩。吹きそそぐ清々しい風。そうやって席を立った瞬間から、今度はあなた自身の旅が始まっている。(牛津厚信)

映画.com(外部リンク)

2015年6月11日 更新

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