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Mr.タスク (2014)

TUSK

監督
ケヴィン・スミス
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2.78 / 評価:178件

解説

『ドグマ』などのケヴィン・スミス監督による奇想天外なホラーコメディー。人間とセイウチの融合をもくろむ老人の狂気により、セイウチへと変えられてしまう男の運命を描く。取材先でとんでもない悲運に見舞われる主人公に、『スペル』などのジャスティン・ロング。共演には『キル・ビル』シリーズなどのマイケル・パークス、『シックス・センス』などで天才子役として名をはせたハーレイ・ジョエル・オスメントが名を連ねる。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

ポッドキャストを運営するウォレス(ジャスティン・ロング)は、取材先のカナダで航海の話を聞いてほしいという老人の家を訪問する。ハワードと名乗る老人(マイケル・パークス)が体験した冒険談を聞きながら、睡眠薬入りの紅茶を飲まされたウォレスは眠ってしまう。気が付くと足の感覚がなくがくぜんとする彼に、ハワードは君はセイウチになると告げ……。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C)2014 Big Oosik, LLC, and SmodCo Inc. All Rights Resereved.
(C)2014 Big Oosik, LLC, and SmodCo Inc. All Rights Resereved.

「Mr.タスク」笑いと恐怖が歪なままに共存する、ケビン・スミスの新境地

 ケビン・スミスは、初期の傑作「チェイシング・エイミー」を筆頭に、自閉的なオタクが抱える病理を屈折したダークな笑いで表現できる稀有な才能の持ち主だが、新作「Mr.タスク」ではさらに濃厚なホラー風味が加わった。

 ポッドキャストの運営者ウォレス(ジャスティン・ロング)は、取材先のカナダで立ち寄ったバーのトイレの張り紙を読み、興味を覚えて、森の中の屋敷に住む車椅子の老人ハワード(マイケル・パークス)を訪れる。奇想に満ちた回顧談にふける老人は、実は狂気に囚われたシリアル・キラーで、ウォレスを監禁し、両足を切断して、「セイウチ」に改造する外科手術を施そうとする。

 冒頭、延々と果てのないウォレスとテディ(ハーレイ・ジョエル・オスメント)の軽薄きわまりない饒舌には辟易させられるが、舞台がカナダに移るや、一転、画面は「フリークス」から「サイコ」を経て「悪魔のいけにえ」に至るおぞましくも美しい古典的な怪奇ものの断片的なイメージが乱反射し始める。そして恋人アリー(ジェネシス・ロドリゲス)とテディ、酔いどれ探偵ギー・ラポワンテ(奇矯なメイクの某ビッグ・スターが演じている)が加わった追跡劇は、緊迫感あふれるサスペンスとは似て非なるグロテスクな不条理劇の様相を呈するのだ。

 誇大妄想狂であるハワード老人と、かつて「クマのプーさん」に涙したイノセンスを持っていたウォレスが、二匹のセイウチと化して対峙するクライマックスは、あらゆるモラルを越えた、畸形的なメランコリーをたたえており強烈な印象を与える。笑いと恐怖が歪なままに共存し、カタルシスとは一切無縁の苦い後味を残す、ケビン・スミスの新境地である。(高崎俊夫)

映画.com(外部リンク)

2015年7月16日 更新

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