4.0点
タイトル通りの、高校生たちの爽やかな初恋を描いた青春物語。 甘酸っぱいだけじゃなく、切なくて青春のほろ苦さもしっかりありリアル。 80年代の田舎が舞台で、素朴で原始的、昔懐かしい雰囲気もほのぼのさせる。 古き良き時代の、普遍的な物語で共感度も高い。 女子高生のヨンスクは、不良グループのボスで喧嘩と負けん気が強い。 パク・ボヨンが小柄で見た目も可愛いから、ボスという感じが似合わない。 でも、喧嘩など体を張って頑張ってたと思う。 彼女は、幼い時からイケメンでプレイボーイのジュンギルが大好き。 一見怖いが、内面は一途で健気なところがあるギャップがいい。 イ・ジョンソクが、背も高くて爽やかでめちゃくちゃカッコイイ! モテるのも納得で、彼のモテ技もユニークで可笑しかった。 別の高校に通う、不良グループのボス、クァンシクはヨンスクが好き。 だから、何かとジュンギルを目の敵にしている。ムカつく存在だ。 ある日、都会のソウルから美少女のソヒが転校してくる。 ジュンギルはソヒに惹かれ、いつものペースで猛アタックを開始。 それが気に入らないヨンスクと、敵対関係となる。 複雑な四角関係で、恋に友情に、思春期の繊細な感情が交錯する。 面白いのは、韓国映画特有の親世代の事情も絡んでくるところ。 双方の親も巻き込んだ展開になるのが、なんとも韓国らしいというか。 男同士も何度もぶつかって喧嘩になるんだけど、基本ジュンギルはヘタレ。 喧嘩に弱く、いつもボコボコにやられてしまうのが面白可笑しい。 イケメンが台無しになるが、弱腰のジュンギルが可愛くて魅力的。 守ってあげたくなる、母性をくすぐられるのも魅力のひとつ。 逆に、どんな時でも強気のヨンスクが、たくましくて頼もしい。 素直になれずにぶつかってばかりの恋の行方は、どうなってしまうのか。 ヨンスクは、揉め事を起こしてしまい、ある選択をするのだが・・・。 ラスト、女性にとっては夢のような、希望のある素敵なエンディング。 既視感はあるが、理想的でカッコ良くて、眩しいくらいにうらやましい。 それに、すごく回り道しちゃったけど、最終的にはそこに行きつくのね、と。 一旦離れた事で、互いの存在の必要性が明らかになった、というのもある。 途中のバトルは壮絶だけど、最後にはホッコリと微笑ましくなる作品。 青春モノでも、お国柄を感じさせ、随所でらしいなぁ、と思いました。