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ソング・オブ・ザ・シー 海のうた (2014)

SONG OF THE SEA

監督
トム・ムーア
  • みたいムービー 79
  • みたログ 311

4.12 / 評価:234件

家内安全は、ケルトの願い

  • tyaichiro さん
  • 2016年9月5日 21時06分
  • 閲覧数 627
  • 役立ち度 2
    • 総合評価
    • ★★★★★

 むかしむかし、あるところに……と始まりそうな『アイルランドむかしばなし』が現代に。
 アニメ然としたデフォルメされた可愛いキャラクターたちが、見たこともないような美しい幻想的な世界を背景に冒険を繰り広げる。
いやはや、息を飲む美しさとはこのことで、画面をワンカットワンカット一時停止して見たくなります。アザラシ激かわ。
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 今作が何より優れていると思ったのは、このアニメーションが神話を伝承していく過程そのものを体現しているということです。
 奥行きを感じさせないレイアウト、手書きの一枚絵が連なったアニメーション。この絵はある種、装飾壁画的であり、全編至る所にケルト紋様のような幾何学模様が見受けられます。
ストーリーは主人公が幼い頃から母親に聞かされたお話、つまり口伝により広く伝わった「ケルト神話」の伝承方法そのもののあり方。また、アニメーションは代々継がれるであろう家の壁に書かれた「画」と重なりました。
アニメーションという現代的な方法により、過去の神話を継承するアニメ作品。今作の体系は、偶然にも同年にアカデミー長編アニメ賞を争った『かぐや姫の物語』と同じものと言えます。
日本最古の物語『竹取物語』が絵巻物によって伝承していった過程を、手書きのアニメーションにより体現した『かぐや姫の物語』、そして太古よりケルト民族からケルト神話(アイルランド神話)が伝わった過程を、手書きアニメにより体現した今作。
両作には、昔からその土地に伝わる「心」を先の時代へと伝えようとする作り手たちの意志が込められています。

 今作の劇場にて、予告編中、私の二つ隣の席に座っていたチビッ子がお母さんに「まだ?」「まだ始まらないの?」と駄々をこね、本編中は「かわいいね」「すごい」「かわいそう」ととても活き活きとした反応をしていました。
これぞ物語が伝わる瞬間、映画が心を伝承する瞬間、映画の物語る力が垣間見えた瞬間でした。
いやぁ、映画って本当にいいもんですね〜

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