色んな世代や立場へのリスペクト!
- chanrinsham さん
- 2020年9月12日 20時08分
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3年ぶりに再見。
主人公ベンは、絶滅危惧種となりつつあるスーツとネクタイを着こなし、人に貸すためにハンカチを持ち歩くダンディな初老の紳士。場面にふさわしいアイテムやセリフがすっと出てくる。
謙虚に自分にできることをしようというだけでなくて、上司のジュールズが評価してくれない助手ベッキーをきちんと持ち上げたりもする。過去の栄光やプライドにしがみつくのでも、どうせ役立たずだと卑屈になるのでもない。自分も年取ったらこうなりたい(でも無理かな…)と思わせてくれる。
ここに出てくるアラサーと70代それぞれにとってはもちろん、バリキャリ女性、一線を退いた育メンや主夫、外部からプロのCEOを雇うべきか悩むスタートアップCEO、能力はあるけれど周囲に敬遠されがちなリーダーなど、色んな立場や世代の人にヒントになるのでは。
突き詰めれば、自分と違う世代や立場の人に対するリスペクトが主題なのかも。これだけの内容を説教臭くなく、見ていてハッピーにさせる感じでまとめているのはすごい!
Jules: Believe me, I am not so fun to work for.
あの、私って上司として一緒に働きたいと思われるタイプじゃないから…。
Ben: That is what I gathered, but I can get along with any one.
どうもそう伺ってます(←この瞬間のJulesの表情に爆笑)、でも私は誰とでもやっていけますから。
監督は、男女の友情も描きたかったとのこと。これは十分な年齢差があるからこそ(危なげなく)成立するネタである。ロスト・イン・トランスレーションを思い出した。
特典映像、デニーロがちょっとインタビューで出てくるけど、七三分けも眼鏡もスーツもなくて、いつものちょい悪おやじに戻ってました笑。
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