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ズートピア (2016)

ZOOTOPIA/ZOOTROPOLIS

監督
バイロン・ハワード
リッチ・ムーア
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4.28 / 評価:9789件

「夜の遠吠え」の本当の意味

  • lib***** さん
  • 2020年6月17日 4時34分
  • 閲覧数 382
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    • 総合評価
    • ★★★★★

なぜ犬や狼などの群れを形成し集団で行動する犬科の動物が、夜間に遠吠えをするか詳しく調べて頂きたいのですが、簡単にいうと野生では仲間との社会的関係を確認する為や、飼い犬の場合は飼い主にかまってもらいたい寂しさや不安を訴える為の手段らしいです。

さらにそれらが満たされないとエスカレートし繰り返されることが多いらしく「夜の遠吠え」というネーミングセンスが絶妙にハマっていると思います。

ズートピアの世界を現実に置き換えるとアメリカが特に顕著で理解しやすいが、日本も例外ではなく全世界の国家や自治体、企業などの集団に当てはめることができると思う。

私がおもしろいと感じたのはいかにズートピアを内部分裂に導き崩壊させ支配するかのプロセスを描いている点です。

まず黒幕であるヒツジの副市長が行った事として、普段から中々結論が出せない気付いてはいるが後回しにしてしまっている偏見や差別など、後ろめたく普遍的な問題を表面化させること。

「夜の遠吠え」をそのまま麻薬のようなものと捉えるのは早計で、現実的なものに例えると人間が潜在的に持っている悪意や怯え、衝動的な攻撃性などネガティブな感情のほとんどを具現化したものではないでしょうか。

これを使って平常時なら善良であるが被差別的な要素を持つ肉食獣を暴力的に暴走させ、その原因をライオン市長に責任転嫁し失脚させる。

さらにお手柄のジュディを祭り上げ、記者会見でジュディの子ども時代のトラウマからくる肉食獣は悪という偏見を利用して一般市民を疑心暗鬼にさせる。

副市長が意図せずともこの状況下で著名で影響力があるガゼルは事態を収束させようと、自ら広告塔となるが真意が正確には伝わらず逆に分断を助長することになる。

これらの報道(ZNNにさせるのがシニカル)を鵜呑みにした大衆は、正常な判断力を失い煽られるままに悪意が蔓延、混乱に陥ることになる。

混乱に乗じて権力を握る直前に首謀者が逮捕され解決したように見えるが、再び肉食動物が暴走しない保証はないし、草食動物も一旦は冷静になれても火種は燻り続ける完全なハッピーエンドにはなっていない。

現実世界でも同様に、偏見や差別などはできる限り減らすことができる可能性があると信じたいが、何かをきっかけに蒸し返されては沈静化を繰り返してきたという歴史があり、根本的な解決は永遠にできないように思う。

公開当時の2016年以前からも問題でしたが、2020年のこの混乱の中さらに浮き彫りになったのは、偏向、切り取り、印象操作、フェイクニュースなど、粗末な謝罪で何事もなかったようになりふり構わない偽善的な「夜の遠吠え」を撒き散らす悪意の塊のような存在とは一体なんでしょうか。

海外の限られた情報では判断が難しいが、国内であればネットやSNSで情報の取捨選択ができるししなければならないと思う。そうでなければ一方的な世論操作、信憑性がない流行(ツイッターのトレンドなど)を作ることが容易にできてしまう。

ならばせめて悪用しようと意図的に繰り返される「夜の遠吠え」に惑わされ操られ思考停止した烏合の衆にならないように、自分の考えや意思を正しく選択することが大切なのではないかと思います。

色々考えながら観賞しましたが、ニックのキャラが良かったのとラストのナマケモノで全部ぶっ飛びました(笑)

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