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あやしい彼女 (2016)

監督
水田伸生
  • みたいムービー 1,002
  • みたログ 4,462

4.14 / 評価:3699件

世代を問わず笑って泣ける、魅力的な彼女!

  • 映画生活25年 さん
  • 2016年4月6日 4時43分
  • 閲覧数 2818
  • 役立ち度 34
    • 総合評価
    • ★★★★★

オリジナルの韓国版「怪しい彼女」はレビューはしていないがその年のマイベスト1。
昨年の中国版「20歳よ、もう一度」を経ての二度目のリメイク。
中国版を鑑賞している時は、日本でもリメイクしないかなぁ、などと思い巡らせていたが、まさか実現するとは。

この2年で3度目となるとさすがに新鮮味は薄いが、この日本版も十分楽しめた。
オリジナルを観ていない方にはかなり楽しめる作品に仕上がったと思う。(本作が気に入った方にはオリジナルもオススメしたい)

日本でやるなら主人公は誰か?
歌唱力と演技力を考えたら大原櫻子しかいない!
と考えていた。
それが多部未華子と知った時は少々残念、そして不安だった。

しかし結果は正解。
歌唱力のみを考えたら大原櫻子の方が、という考えは今でも拭えないが、多部未華子の歌唱力も見事、そして演技についてはさらに見事だった。
この点では正解どころか大正解と言えるだろう。

大筋はオリジナルとほぼ同じだか、主人公の息子が娘という設定になっている。
また当然ながら韓国と日本では過去の時代背景も違う。
これらの点をどう料理するのかが非常に気になっていたが、見事に料理してくれた。
日本版では彼女が歌う曲が日本人にはより心に響く。
誰もが一度は耳にしたことはある曲は、世代を越えて懐かしさを与えてくれる。

生きるだけで精一杯、育てるだけで精一杯だったあの時代。
豊かで自由になった現代だが、生きる苦労、育てる苦労が変わったわけではない。
彼女が魂を込めて歌う「悲しくてやりきれない」は、今の世の中にも痛切に響いてくる。

また、駄々をこねる子供とその母親に彼女が諭すシーンでは涙が溢れた。
今のこの国の最高責任者様は口先だけで立派なことをおっしゃっておられるが、何も分かっていないのだろう。
彼女の言葉の方がよっぽど救いになるはずだ。
どんな思いで彼女が生きてきたか、どんな思いで彼女が子を育ててきたか、その苦しみと喜びが込められた彼女の言葉には深さと重みと、そして何より温かさがある。
それを若い多部未華子が口にするのだから、そのギャップがおかしい。
おかしくて笑いたくなるのだが、笑うどころか涙が出るほど心が震える。
なんだこの不思議な感覚は?
多部未華子が多部未華子に見えない、人生経験を積んだ老女に見えてしまうのだから、これはもうコメディエンヌ開花どころではないだろう。
凄いとしか言いようがない。

オリジナルと比べると、本作は恋愛要素の切なさが少々弱い気がする。
だがそれは本作がそれよりも親子の情に軸足を置いたからなのだろう。
笑いどころも泣きどころもオリジナルとほぼ同じだが、日本版ならではのアレンジが見事にはまった。

オリジナルも素晴らしかったが本作も負けず劣らず。
世代を問わず笑って泣けて楽しめる素晴らしい作品である。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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