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クリムゾン・ピーク (2015)

CRIMSON PEAK

監督
ギレルモ・デル・トロ
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3.30 / 評価:784件

解説

『パンズ・ラビリンス』などの鬼才ギレルモ・デル・トロが放つミステリーホラー。クリムゾン・ピークと呼ばれる屋敷で生活する女性が、次々と出現する亡霊たちに導かれるようにして同地に隠された恐ろしい秘密に近づいていく。『アリス・イン・ワンダーランド』などのミア・ワシコウスカ、『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』などのトム・ヒドルストン、『ゼロ・ダーク・サーティ』などのジェシカ・チャステインなど実力派が結集。謎と恐怖が交錯する物語に加え、ダークでありながら美麗なビジュアルにも引き込まれる。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

10歳のとき、死んだ母の幽霊と遭遇したイーディス(ミア・ワシコウスカ)。それ以来、彼女は亡霊を目にするようになる。トーマス(トム・ヒドルストン)と運命的な出会いを果たした彼女は、自分の父親が謎めいた死を遂げたのを機に彼と結婚。赤粘土の影響で雪が赤くなることからクリムゾン・ピークと呼ばれる山頂に立つ豪邸に、トーマスの姉ルシール(ジェシカ・チャステイン)と共に移り住むことに。三人での生活にも慣れてきたころ、体を真紅に染めた亡霊たちがイーディスの前に現れ奇妙な警告をする。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C)Universal Pictures.
(C)Universal Pictures.

「クリムゾン・ピーク」デル・トロの幻想世界に、メイン3人の絶妙なキャスティングが光る

 ミア・ワシコウスカにトム・ヒドルストン、そしてジェシカ・チャステイン。ギレルモ・デル・トロが手がけるゴシック・ロマンスに、彼の真骨頂であるダークな幻想世界がハマりそうな3人が揃うとなれば気にならないわけがない。実際、“「クリムゾン・ピークに気をつけろ」と母親の亡霊から忠告を受けていたのに”というヒロイン、イーディス(ミア・ワシコウスカ)の悔恨から幕を開ける物語を魅力的なものにしているのは、この3人の存在なのだ。

 映画作家としての評価が高まると、ビッグネームがキャスティングされたり、製作スケールが大きくなったりで、作家の持ち味が薄れることがままあるものだが、それを補うのもまた豪華キャストのオーラでもあるわけで。例えば、幽霊を見ることができるというイーディスの力によって、おどろおどろしく彩られることになるとはいえ、彼女と没落貴族トーマスとの恋もひと皮剥けば古典的なラブストーリーだ。だが、そのなかでもなお視覚的にも興奮を味わわせてくれるのが、優雅や頽廃が似合うキャストたち。トーマスを演じるヒドルストンはニューヨークの女性たちを虜にする英国貴族の気品を漂わせながら、その裏に隠された弱さをも魅力に変えて女性客の心をくすぐるのは疑うべくもないし、チャステインはあの細い体躯に纏う血の色のドレスに、ルシールという女の底知れない怖さをうかがわせて出色。そう、蝶を思わせるイーディスのドレスの大きなパフスリーブといい、ドレスもまたそれぞれのキャラクターを物語るのが今作の醍醐味の一つなのだが、そのドレスが似合う演技陣が揃ったことがまた素晴らしいのである。

 忠告されても耳に入らないだろうくらい恐ろしい母親の亡霊の姿にはツッコミを入れずにはいられないし、クライマックスはアメリカの劇場だったら爆笑が起こりそう。だが、そのへんはすべてこの3人の絶妙なキャスティングと相まって生み出される映像美が吹き飛ばしてくれていたことに、観終わって時間が経ってから気づくはず。(杉谷伸子)

映画.com(外部リンク)

2016年1月7日 更新

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