自由に生きる喜びを描いた名作
- biz***** さん
- 2019年12月8日 22時34分
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- 総合評価
鏡の前で髪を梳(と)かしているテレーズ。それを見てキャロルは彼女に近づいた。ハッピーニューイヤー。テレーズもワイングラスを傾けて微笑んだ。ハッピーニューイヤー。夫婦だけの大みそかは一度もないの。主人はいつも仕事優先。顧客の接待ばかり。私も新年はいつも人ごみの中でひとりぼっち。でも今年は一人じゃない。ふたりは自然に唇を合わせた。なんて美しいのテレーズ。震えているのね。消さないでキャロル。あなたを見ていたいから。ああ私の天使。天から落ちてきた人。初めて二人が出会ったのはクリスマスで賑わうニューヨークのデパート。店員のテレーズはふと上品な女性に目が留まった。高価なファーコートを身にまとった金髪の女性キャロル。そして彼女も遠くから円らな瞳のテレーズを見つめた。監督は言う。昔から女性にとって男性の社会で生きていくことは大変だった。虐げられ、求められそして傷ついてきた。だからきっと疲れを癒し自由に生きる喜びを求めているはずだと。テレーズはもう迷わなかった。キャロルのいる所へと急いだ。キャロルは男たちといた。彼女の目の端にテレーズの姿が映った。そして彼女は静かに微笑んだのだった。この映画は初めて見るが、紛れもなく美しいラブストーリーである。
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