ここから本文です

ビハインド・ザ・コーヴ ~捕鯨問題の謎に迫る~ (2015)

監督
八木景子
  • みたいムービー 34
  • みたログ 53

3.60 / 評価:43件

ザ・コーヴの世界的影響に対する有効な反証

  • mat***** さん
  • 2016年4月11日 12時37分
  • 閲覧数 1435
  • 役立ち度 2
    • 総合評価
    • ★★★★★

昨日監督のトークショー込みで、大盛況の上映。
立見と言われ、もっと早く整理券取りに来るんだった~と後悔しつつ、実際は壁際に座布団で座れて「立ち」ではなくそれほどしんどくはなかったものの、スクリーンを斜めに見続けるというつらさはありました。

それでもなお、通常の鑑賞料金でトークショーも聴けるのは断然お得。

映画自体は、反捕鯨映画「ザ・コーヴ」に対する「反証」を意識して作ったということで、論旨は明快。
伝統的な鯨食を否定されるいわれはない・・・ということで、映画作りは勉強も訓練もしてないど素人の監督ながら、十分に鑑賞に堪えました

シーシェパードのトップから、日本政府の関係者から、幅広くインタビューを取れているので、周到な準備の上で撮られた・・・かと思いきや、トークショーで語られたのは、とりあえずゴールは定めずに軽い気持ちでカメラを回しながらいろいろな人の話を聴いてたら、思いがけずいろいろな話が聞けたので、これは映画にしようか・・・という流れとか。

シーシェパードの代表にインタビュー断られた直後にうどん屋でばったり遭遇したり、ノルウェーの教授がたまたま来日したり、役人に会いに行ったらたまたまもう1人話を聞きたかった人が同席してたり・・・というビギナーズラック的偶然の数々で、行き当たりばったりにできた映画とか。なんじゃそりゃ。

興味深かったのは、一番話を聞くのに苦労したのが舞台となる太地町の方々だったということ。
「ザコーヴ」でのひどい描かれ方で、相当な疑心暗鬼に陥り、これまでにもいろんな人がドキュメントを撮ろうと持ちかけてきたけれども、地元の協力が得られないということで、すべて頓挫し続けてきたとか。

この映画でも疑心暗鬼な感じはうかがえるけれども、それでもこの映画が完成にこぎつけたのは、これまたど素人ゆえの突破力だったのかも。

英語日本語バイリンガルの作りで、海外にも見せて行く気満々で、かなりの注目はすでに浴びている模様。

しかしまあ、監督は「これはプロパガンダではない」とは言ってたものの、それは「ザコーヴのようにウソはない」という意味合いのようで、やはりプロパガンダだと思う。
日本の主張がそのまま受け入れられる・・・のはなかなか難しいとは思う。けれども「ザコーヴ」はアカデミー賞を受賞してしまっているし、教材としても各所で使われてしまっているらしく、この作品も合わせて教材として使われるなどして、その主張に歯止めをかける役割は十分に果たせると思う。

それでもやはり、もっとニュートラルな見地の意見はないかなと、見終わってから見つけたこの記事

「『ビハインド・ザ・コーヴ』に疑問…「反捕鯨」=「反日」か? 歴史認識問題と同じく対立を煽っているだけ」
http://www.excite.co.jp/News/politics_g/20160211/Shueishapn_20160211_60658.html?_p=2

なんかを読むと、「ザコーヴ」が余りにひどかったのでカウンターも必要だろうとは思いつつ、いろいろうなずけるところが多い。

その記事に出てくる「アイルランド提案」・・・近海での捕鯨は認めて南氷洋とか公海では禁止・・・などの妥協案は現実的かな・・・と思う。
けど日本はそれを蹴ったという。
主張しないのも考え物だけど、主張するとかたくなで妥協できない感じのオールオアナッシングな感じってどうなんだろう・・・。
妥協もしながら、少しずつ進めていくほうがいいと思うけど

この映画ですべてが描けるわけではないので、一定の役割は認めつつ、さらに対立を煽るのではなく越えていけるような動きも出てきてほしいかな、とは思う。

しかし十分に見る価値ありです。
「ザコーヴ」の方も、批判的な目線で見てみよっかな、って気になってきました

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 勇敢
  • 知的
  • かわいい
このレビューは役に立ちましたか?
利用規約に違反している投稿を見つけたら、次のボタンから報告できます。 違反報告
本文はここま>
でです このページの先頭へ