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マネー・ショート 華麗なる大逆転
2016年3月4日公開

マネー・ショート 華麗なる大逆転

THE BIG SHORT

1302016年3月4日公開

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4.0

ネタバレまったく華麗…ではない

近年でもかなり賞レースに絡むようになってきた、金融系ジャンルの映画。 今作ではリーマンショックの裏側にあったサブプライムの根幹に問題があるということにいち早く気付いた男たちのドラマである。 まずは映画的な観点からみると… (金融+コメディ)×実力派俳優… この方程式で導き出される答えは無限大だ。近年の『ウルフ・オブ・ウォールストリート』しかり、古き良き『ウォール街』しかり、銀行屋やトレーダーたちが躍起になって走り回る様子は見ていて飽きることがない。 今作では複雑化しやすくなりがちな話をマーゴット・ロビーだとか、著名人に分かりやすく説明させている。この工夫は硬くなりがちなジャンルを柔らかくし、物語に緩急をもたらす重要な役割を担っている。 出ている俳優陣もまた豪華。オスカー常連のベールはいつもながらの好演。ゴズリングもなかなか頑張っていたし、スティーブ・カレルに関しては前作『フォックスキャッチャー』との幅を考えると、ものすごく素晴らしい俳優だと思い知る。プランBが制作に関わってるせいか、ブラピがオマケでついてくるが、前作『それでも夜は明ける』に続き、今作でもかなり美味しい役どころを持って行っている。 好みを言えば、それぞれのチームが別のチームとどこかしらで関わればまた面白さの幅も出てくるのだが、それはそれで事実に基づかなくなるので難しいか… あとは、この物語の悪を銀行屋と捉え、ラストの経済破綻のあとに、それぞれのキャラがそれを憂いているところが良い。 少なくともこのチームはリーマンショック後に莫大な利益を得たわけだが、それを喜ぶものはおらず、逆に孤立した様子を描写することにより、悪者になりがちな勝組たちをそのようには描かなかった。この作りは映画的な物語の枠組みにおいて必要不可欠な捉え方なのだが、個人的にはそんな読める展開じゃなく、別のラストも見たかったような気がする。(スコセッシなら、そういうことを平気でやってくるんだが…) そういう意味では、この作品において華麗なんて言葉は似つかわしくなく、むしろ経済破綻を予知してしまったことは不幸なことだった、と伺い知ることができる。それは一つ、この映画の魅力でもある。 なんにせよ、物語の複雑さを和らげ、見ていて飽きさせない描写に努め、ラストは弱者の味方であることを示したこの作品は万人向けな映画であることには違いない。 この作品に、ギャンブル映画のような逆転劇における爽快さと快活さを求めて見に行くと、逆にアメリカ国内で実際に起こった不気味な経済ショックの理不尽さを考えることになる。

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