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マネー・ショート 華麗なる大逆転 (2015)

THE BIG SHORT

監督
アダム・マッケイ
  • みたいムービー 782
  • みたログ 3,680

3.29 / 評価:2743件

最初から崩壊する仕組み、に気付いた人たち

  • str******** さん
  • 2016年3月19日 11時18分
  • 閲覧数 1619
  • 役立ち度 39
    • 総合評価
    • ★★★★★

一部加筆しました

CDSとは保険を商品にしたものです。
保険とは、誰かが怪我をした時に支払われる「契約」です。
CDSは、不動産ローンが破綻した時に支払われます。
これ自体は健全。ではなぜこれがクソなのか?
それは優良ローンと最悪ローンをごっちゃにした
(しかも何がどういう配分で混ざっているか判らない)
闇鍋商品だからです。

例えばハンバーグを買ったとします。
その肉は牛(優良肉)も入っているけれど、猫やゴキブリまで
混ざっているのがCDSという肉商品。

優良ローンはプライムローン、最悪ローンはサブプライムローン、
と「格付けされて」います。
サブは地下の意味で、プライムローンより劣る、
つまり住宅購入者がローンを支払えなくなって、ローン会社が
お金を回収できなくなり、損をする可能性が高い。

映画では刺青をしたマッチョな兄さんがサブプライムの方です。

映画ではフロリダが出て来ますが、マッチョ兄さんが住んでいた場所は、
日本で言えば、駅から徒歩1時間以上の、茨城県の畑の中みたいな所です。
そこに日本に不法入国した外国人、クレジットカードの審査も通らないような人が、住宅購入できます。

なぜか?住宅価格が値上がりしているから。
04年にマッチョ兄が2000万で買った(畑の中の家)が、
05年に2500万、06年に3000万に上昇する好景気。
ストリッパーは転売目的で家を何軒も購入してます。

これが住宅ローン会社がグルになってバブルを作っていたという構図です。
05年になるとクリスチャン・ベールのような、経済資料を
独自に読み解く(リテラシー)能力のある人は、これはおかしい、
ぜったい崩壊するぞ、と気付き始めます。

そしてCDSは保険商品です。
マッチョ兄が出て行ったら、保険金が支払われます。彼一人なら良いですが、
マッチョ兄が数ヶ月間に数百万人出て行った(バブル崩壊)したらどうなるか?
当然支払いできません。これがCDSの崩壊です。

2000万だった住宅が本来以上の値段になっている事に多くの人が気付き、
07年になると3500万で買う人はおらず、2800万でも居ない、そうなると
数百万件のローンが焦げ付いて、住宅ローン会社は破産します。
現実にそうなって税金で救済されました。

サブプライムローンは購入から数年経つと、月々の支払い金額が上昇する契約
でしたので、家の購入者は支払いが上昇する前に売却し、
別の3500万のローンを組んで移り住む、
そういう風に仕組まれた構造だったようです。
2000万だった家が1億円になるまで続く・・・・・・訳はありませんでした。

そしてCDSを買っていた
主にヨーロッパの銀行(フロリダに現地調査に行かない)が崩壊し始めます。
07年2月の株価の急落です。
この時すでに、クリスチャン・ベール達はCDSの下落に賭けていました。
映画で「始まった・・・」というシーンです。

本当は?経済はここから一直線に下降するはずですが、
07年2月以降、下がるはずの株価や債権価格は逆に上昇します。
-13%、おかしい!なぜだ!と怒ったり絶望したりしている07年5月頃です。

なんで苦しがっているのかというと、彼等が空売りした商品の場合、
値が下がれば利益ですが、上がれば保証金を支払わないとならない契約だから。
保証金を支払わないと解約になってしまい、空売りは解除になります。
-13%というのは払った保証金の額(銀行の利益)です。

しかしインチキ上昇も07年8月16日に終わります。
ヨーロッパの銀行がCDSで大損失を発表し、サブプライムショックが起こり、
一日で、1ドル116円から112円になった日です。

CDOと言うのは、
猫肉やゴキブリが混ざっていた肉(CDS)をミキサーにかけて造った
存在しない肉です。
ハンバーグCDSをミキサーして再度ハンバーグCDOにしたら、
それは同じ肉です。
が、金融派生商品(デリバティブ)は実体が無くても幾らでも造れます。
CDSがA,B,C,D,Eの混じった商品とします。
CDO(1)はBとCを混ぜて販売します。
CDO(2)はDとEを混ぜて、CDO(3)はCとEを混ぜて販売します。
こういう物を「住宅市場は崩壊しない」と嘘を付きながら販売していました。

クリスチャン・ベール(大音量の人)はヘッジ・ファンドを運営していて、
個人投資家から資金を預かり、それを元手に株や国債を買ったり売ったりして
利益を出し、投資家に分配します。-13%と書いた頃、ファンドは
損失を出していました。CDSの下落に賭けたのですが、7月頃まで逆に上昇
していたので、ファンド全体の資金が-13%になったのです。
そこでファンドに資金を預けている投資家達は不安になって、
資金の引き出しを要求してくるのですが、
それに応じないというメールを出します。
返還したらファンドは保証金が支払えなくなって閉鎖になるからです。
これに対して、訴えるとか返事が来ていた訳です。

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