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逢う時はいつも他人

逢う時はいつも他人

STRANGERS WHEN WE MEET

118

k19********

5.0

この邦題、好きだ

この邦題を考えた人、素晴らしい。 原題を正確に直訳しただけかもしれないけど なんとも言えない哀愁がある。 邦題が素敵なので以前から気になっていた作品で やっと観ることができましたが、これは「不倫を テーマにしたメロドラマ」などど簡単に表現 するには惜しいほど優れた作品でした。 家庭を持つ大人の心理描写を鋭く描いていて 結婚している方はかなり共感できると思います。 カーク・ダグラスが素晴らしい。 名作「スパルタカス」で高い評価を得た後に出演した 様子で演技とか役者魂とは別物の本人自身から 立ち昇る「男盛りの満ち足りたオーラ」に圧倒されます。 生命力がギンギン・・・というかんじでしょうか? 彼は私生活でも4人の息子の父親だそうで、カークは 私生活でも「いい仕事」してます。 そんなギンギンのカークに愛される人妻がキム・ノヴァク。 完璧な美しさです。 役柄が6歳くらいの男の子のお母さんで主婦。 日本の普通の主婦で6歳くらいの男児の母は 皆、疲れていてヨレヨレです。 やんちゃ坊主を追いかけ回しているうちに 若さや色気が減り疲労と憤怒でヨレヨレになるのです。 しかしキムは色気たっぷりで息子のスクールバスの 停留場に行くときもタイトスカート、パンストに 10センチヒールのパンプスで、やる気マンマンです。 そんなキムに一目惚れしたカークはあの手この手で 彼女を誘い出します。 人妻なので一応、誘いを断るキムですが車で去ろうとしてる 自分をいつまでも見送っているカークの姿をバックミラー越し に見てしまったキムは胸キュンになってしまいます。 なんやかんやありながらも性的関係ができて お互い惚れてしまった二人。 カークは嫁に不倫がバレて家から出て行け!と言われます。 嫁の立場からしたら不倫した憎い夫でも 自分の子供達の父親。 簡単には別れられません。 この嫁が泣きながら自分を捨てないでとカークに 懇願するのですが、このシーンは切なくて涙が出ます。 カークは嫁の涙を見て初めて自分がしたことの 罪の深さに気づきます。 結婚して家庭があって、幸せそうに見えてる人でも 心の中は空虚でいつも物足りない。 そんな心の隙間に入り込んでくる「不倫の恋」。 お互いがどれだけ真剣に愛し合っても誰かを 不幸にした上で成り立つ恋愛は必ずいつか壊れる。 カークは転勤でハワイに行くことでキムとの関係を 清算しようとします。 不倫は何も生産しない。それどころかお互いが心に深く傷を 負いながらも普通の生活に戻るしかない。 カークに別れを告げて車で去っていくキムの頬に流れる 滂沱の涙がとても切ない。 哀しい大人の切ない関係を緻密に描いた素晴らしい脚本でした。 マイケル・ダグラスよりもお父さんのカークの方が 断然、かっこいいと思いますがどうでしょう?

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