ここから本文です

貞子vs伽椰子 (2016)

監督
白石晃士
  • みたいムービー 437
  • みたログ 2,703

3.27 / 評価:2263件

本当は怖い四月バカ映画

最初はエイプリフールとして冗談で出しておきながら実は本当に作っていた・・という体で世に出た映画である。おまけに宣伝は政見放送やら始球式の打席での対決やらエイプリフールが続いているような悪ふざけ全開のものばかり。
そのため観に来た観客にはどうせ悪ふざけの冗談のような四月バカ映画だろうとなめてかかる人が多い。
ところがこれは真面目に怖くて出来の良いホラー映画だった。本気で怖くなってしまう人も多いだろうし、仮にさほど怖さを感じなかったとしても見所満載の娯楽映画として時々笑ったりしながら十分に楽しめる。
ホラー初心者も上級者も気軽にいらっしゃい!怖くても怖くなくても美味しいホラーのお祭りだよ!!
4DX上映がおすすめだよ!怖いシーンが近くなると事前に振動が始まって心構えが出来るしエンドロールも主題歌のコールに合わせて振動するほどの懲りっぷりで楽しいよ!!
シャナナナナナナナナ!!オーオーオーオーオー♪イエーイ!!
ちょっとしたライヴだよ!!

どうして最近の「貞子3D」や「呪怨 終わりの始まり」なんかよりずっと怖いのだろう。
それは前述の「なめてかかられる」ことが重要なのだと思う。
リング側も呪怨側も最初は気の抜けた緩くて半笑いの「呪いのビデオとか家とかwチョーウケルww」みたいなテンションで始まる。
リサイクルショップで買ったビデオデッキにたまたま呪いのビデオが入っていた、引っ越した隣がたまたま呪いの家だったという導入もいかにも緩くて冗談のようである。
観客にも「観る前から思ってたけどやっぱりこれバカ映画だろwチョーウケルww」となめてかかられるのも無理はない。

しかし今回は貞子さんも伽椰子さんも俊雄くんも角川40周年記念映画ということで気合い十分でかなり本気だ。あまり焦らすこともせず瞬時に現れ、そこまでしなくても・・と言いたくなるぐらい子供相手でも容赦せず片っ端から殺していく。
頼りになりそうで安心感のある霊能者ですらまるで歯がたたない。
登場人物も観客も不意打ちをくらって「え、ちょっと・・なにこれマジじゃん・・」と一気に呑まれてしまう。
半笑いで冗談まじりの緩い雰囲気だったのに、冗談では済まされないことがわかってうろたえる・・というのは安全圏から一気に奈落に叩き落されるような感覚で実はもっとも恐怖が増大する感情の動きなのではないだろうか。
最近のJホラーがいまいち怖くないのは、最初から不気味な雰囲気全開で登場人物も初めからびくびく怯えていてホラホラ怖いですよ~とわざとらしく一本調子すぎるからではないのだろうか。

そう考えると悪ふざけ全開の宣伝も、そもそも企画自体が冗談みたいな四月バカコンセプトであることも観客を油断させハードルを下げて入りやすくして不意打ちをくらわせることに大きく効果を上げていると言える。さすがは角川、マーケティングが上手い。

どうすんだよコレ収拾つかないよ!!と絶望の頂点に達したところでブン投げて終わるラストも最高で興奮した。下手にきれいにまとめて終わろうとするのもいまいちになる理由の一つである。ホラー映画にまともなオチなんていらねーんだよ!!もっと無茶苦茶やってしまえ!!
口裂け女やトイレの花子さんを他の都市伝説としてチラっとだけ紹介するシーンがあった。そいつらも参加させてJホラー界のアベンジャーズを実現させちゃいましょうよ!!

本作は角川とユニバーサルが提携しているが、ハリウッドのユニバーサル本社では狼男やフランケンやドラキュラといったモンスターをクロスオーバーさせる「モンスター・ユニバース」なる企画を進められているらしい。日本ユニバーサルもその動きに続けばひょっとしたら・・。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 楽しい
  • 悲しい
  • 不思議
  • 不気味
  • 恐怖
  • 勇敢
  • 絶望的
  • かわいい
  • かっこいい
このレビューは役に立ちましたか?
利用規約に違反している投稿を見つけたら、次のボタンから報告できます。 違反報告
本文はここま>
でです このページの先頭へ