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もしも建物が話せたら
2016年2月20日公開

もしも建物が話せたら

CATHEDRALS OF CULTURE

1552016年2月20日公開

kur********

4.0

建物映画

建物がしゃべる映画です。(しゃべらないパートもあります。) 映画見るまでは、別に建物がしゃべらなくてもいいよ。と正直思ってたんですが、ベルリン・フィルにあなた、と呼びかけられたとき何故か妙にうれしかった。 元々ヴェンダースにはすぐ負けるほうなので、あ、しゃべんのもアリだなと即座に意見を修正しました。 映画に出てくる建物、美しかったです。 造形的な美しさだけじゃなかった。 この映画の建物は目的に奉仕する為に建っているんですね。 芸術、知識、更正、公共のため。 そのために建てようという意志がまずあって、それが建物として実現している。 そしてその建物が包み込む人の営み。それら全てが美しかったです。 で、また建物がしゃべるから、私はそのために居てるんです。みたいなことを言うんですね。何度も。 それが健気で。まさか、建物に対して健気という感情を抱くとは!でした。 オムニバスなので幾つかパートがあるのですが、ベルリン・フィル、ロシアの図書館、オスロ・オペラのパートが好きでした。 特にロシアの図書館。本、本、本の棚。人の一生を遥かに超えての知識の蓄積。それが電脳化されてない感じ。司書のおばちゃんのペレストロイカ前からデザイン変わってなさそうな青い上っぱり。そしてカラマーゾフや薔薇の名前に出てきそうな革表紙の本。 中で朗読されていた小説なんだったんだろう。気になります。 地下道を抜けて振り返ると図書館という映像が最初と最後に出てきて、ある日。また別の日。みたいな作りになってるのも面白いなと。 贅沢な映画でもありました。 ベルリン・フィルとオスロ・オペラではリハーサルと本番もちょこっと見せてくれるし。ベルリン・フィルは観客の頭越しに見せてくれるから、観客席の気分もちょこっと味わえました。 あと、オスロ・オペラの監督。 この人の撮った映画見たいと思いました。

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