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ファインディング・ドリー (2016)

FINDING DORY

監督
アンドリュー・スタントン
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3.83 / 評価:4,101件

解説

愛くるしいカクレクマノミのキャラクターたちが活躍するアニメ『ファインディング・ニモ』の続編。前作にも登場したちょっぴりドジな愛されキャラ、忘れん坊のドリーに焦点を絞って、彼女の家族捜しの旅に同行する親友ニモと仲間たちの大冒険を映し出す。『ファインディング・ニモ』『ウォーリー』で2度アカデミー賞長編アニメ映画賞に輝いたアンドリュー・スタントンが、本作も監督を担当。新しい仲間たちも加わった心躍る旅路に、大人も子供も引き込まれる。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

カクレクマノミのニモの大親友であるナンヨウハギのドリーは、すぐに何でも忘れてしまう。ある日、子供のころの思い出がよみがえり、一念発起して家族を捜す旅に出ることを決意する。おっちょこちょいなドリーを心配したニモは、父親マーリンを説得してドリーの旅に同行する。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C)2016 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
(C)2016 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

「ファインディング・ドリー」13年ぶりの新作が届けてくれた、不可能を可能に変えるとびきりの魔法

 あなたは “ドリー”を覚えていますか? 持ち前の明るさとバイタリティで、前作「ファインディング・ニモ」(03)に追い風をもたらした青い熱帯魚のことだ。彼女は記憶が長く続かない。いま起こったこと、話したことを、次の瞬間には忽然と忘れてしまう--アンドリュー・スタントン監督はあえてそのドリーを主人公に、もう一度、観客を爽快な海洋アドベンチャーへと誘い出す。水中を猛スピードで進み、雨あられと降り注ぐ奇想天外なハプニングを乗り越え、もう観ている間はハラハラドキドキ。だがそれだけじゃない。僕らは作品に込められたメッセージを自ずと受け取り、自分や家族、そして仲間のことに、じっと思いを巡らすことになるのだ。

 物語は前作からちょうど1年後。平穏な毎日を送っていたドリーはふと、かつて生き別れた両親の記憶を蘇らせる。きっとパパとママは今なお私のことを探し続けているはず。ああ、今すぐ会いたい。思いを抑えきれなくなった彼女は、ニモとマーリンの助けを借りながら、大海原へと繰り出して行く・・・。

 スクリーンはさながら壮大な生態系を描いたキャンバスのよう。ちょっとしたサンゴや海藻のうねり、水面から注ぐキラキラした輝きも13年前とは比べものにならないほどの映像革新で胸を震わせてやまない。そういった息を呑む瞬間を重ねながら、本作がじっくりと照らすのが、一人一人の“個性”という側面だ。

 たとえばドリーの記憶力も、かけがえのない個性のひとつ。本作のキャラたちは彼女に「キミはすぐ忘れちゃうから、こうしなきゃダメ!」と規則を押しつけたりはしない。逆に彼女が自分らしくあるために互いの能力を活かしあい、そこにドリーが、唯一無二の瞬発力と創造性をもたらすことで不可能の扉は“可能”へと開け放たれる。これってもしかすると数々の革新を遂げてきたピクサーの哲学、ひいてはあるべき社会の姿そのものなのかもしれない。

 こういったことを子供でもわかる語り口でサラリと盛り込むところがすごい。本作に触れると、誰もが かけがえのない“ドリー”であり、なおかつ “マーリンやニモ”でもあることに気づかされるはず。その深みは前作を超えた。きっと観客一人一人にとって自分自身の可能性、そして仲間や家族を見つめ直す絶好の冒険となることだろう。(牛津厚信)

映画.com(外部リンク)

2016年7月14日 更新

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