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AMY エイミー (2015)

AMY

監督
アシフ・カパディア
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3.78 / 評価:295件

放っておいて。音楽をする時間が必要なの

  • tyaichiro さん
  • 2016年7月17日 0時10分
  • 閲覧数 2392
  • 役立ち度 4
    • 総合評価
    • ★★★★★

まだ18歳の彼女が友人の誕生日を祝うために歌う♪ハッピーバースデーが劇場に響くと、背筋がゾクゾクとする。この歌姫のオーラは、確かに映画の中にあった。

 膨大な映像記録が繋がり、一つの劇映画のようなシンデレラストーリーに、または悲劇になってしまう。エイミーの人生、この映画のストーリーでは誰が悪役なのか?マスコミ?音楽業界?
いや、僕は『歌』こそ彼女を助け、そして追い詰めた悪役だと思いました。
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 関係者の生々しい告白:インタビューを音声のみで使用する手法は、アシフ・カパディア監督が国際的評価を得た「SENNA」で確立したものでした。監督の誠実な考察は、エイミー本人・関係者全員へリスペクトを注ぎ、かつ全員にある種、冷たくアプローチすることで、天才を映画の中に蘇らせます。

 エイミーへのマスコミによるカメラのフラッシュ点滅がスクリーンをピカピカと照らすと、どうも執拗にエイミーを追うパパラッチ、マスコミが悪なのではないか?と思ってしまいますが、今作の冒頭でエイミーの友人は彼女についてこう言います。

『エイミーは人との接し方が上手い。褒めて上げては、すぐに落として、また上げる』

 ここで実はエイミーの人の付き合い自体が、マスコミの報道姿勢と重なることに気付きました。パパラッチは良くない、彼女を金ヅルと見た関係者も良くない、そしてエイミーの人付き合いの歪みも今作にはしっかりと描かれています。
彼女の愛を求めすぎる姿勢が、元夫を、もしかしてこの映画には出てきていないような人物をも傷つけてきたのではないかと思いました。今作には、一辺倒に『悪』を決めつけない誠実さもあります。
 
『自由に音楽がしたいだけ』と言ったエイミー。
 最後に、今作ではエイミーの『別の道』が示されます。彼女の歌に感動することがなくなってしまいますが、もしかしたら彼女が『歌』という表現に取り憑かれなかった方が、幸せだったのではないかと思ってしまうのです。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 泣ける
  • 悲しい
  • 切ない
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