ここから本文です

西部戦線1953 (2015)

THE LONG WAY HOME/WESTERN FRONT

監督
チョン・ソンイル
  • みたいムービー 4
  • みたログ 44

3.81 / 評価:36件

ユーモアたっぷりの笑って泣ける戦争映画

  • wxj***** さん
  • 2020年9月27日 22時16分
  • 閲覧数 249
  • 役立ち度 2
    • 総合評価
    • ★★★★★

ソル・ギョング主演ってところにも惹かれて、鑑賞したのだけど。
まさか戦争映画で、こんなに笑えるとは思ってもみなかった。

いい意味で予想をはるかに裏切られた、笑って泣ける素晴らしい感動作。

朝鮮戦争休戦を目前に控えた、1953年が舞台。
韓国軍の伝令兵ナムボクは、軍事機密文書を前線基地に届けるよう命じられる。

その道中、突然敵の襲撃を受けて、なんとか逃げ延びるも味方は全滅。
しかも、その際に大事な文書を無くしてしまう。

激しい銃撃戦となり、次々と倒れる凄まじさにハラハラドキドキ。
戦争の悲劇、恐怖、残酷さと理不尽さも、しっかり盛り込んでいる。

一方、西部戦線を進軍中の、北朝鮮軍の戦車部隊の新人兵ヨングァン。
戦車が故障し、止まっているところを空中から敵に攻撃される。

味方は全滅、唯一生き残って彷徨っていたところ、機密文書を拾う。
互いに孤立状態の中、文書を探しに来たナムボクと遭遇する。

銃を突きつけて返せと迫るナムボクに対し、抵抗を続けるヨングァン。
ナムボクもこのまま帰れば銃殺されるし、ヨングァンも大切な戦車を失えば銃殺される。

必死に追いかけてくるナムボクと、戦車で行動を共にしていくことに。
敵同士、疑いが晴れず、いつ殺されるか分からない緊迫状態の中。

互いが繰り広げる駆け引きが、本当に愉快で面白くて楽しい。
戦争って、国同士はいがみ合っているけど、個人となれば分かり合えるもの。

銃を手にした方が優位となり、常に形勢が逆転していくのも面白い。
立場が逆になると命乞いしたりとか、人間味があって滑稽だが愉快。

まだ戦車の操縦に慣れないヨングァンのドタバタぶりも、可笑しいし。

途中、蜂に襲われる場面とか、もう大ウケしたわ、笑った~!
蜂に刺されて味噌を塗ったら一晩で治るとか、あり得ないんだけど。

撃たれてるのに、回復早くない?とか、ツッコミどころもあるのだけど。
全部許せるくらい、二人のコミカルで微笑ましいやり取りが最高。

ソル・ギョングが、やっぱりうまくて魅力的なんだなー。
コミカルもシリアスもこなし、さらに人の良さが滲み出ているような感じで。

次第に、それぞれの家庭環境が見えてくる過程も、切なくてたまらない。
愛する者の元へ生きて帰りたい、という想いは共通だと分かってくる。

酒を酌み交わし、度重なるピンチを共に乗り越えていく間にいつしか。
親子のような、兄弟のような、絆と信頼関係を構築していくのが感動的。

環境も違い、歳も離れた二人の、世代や国を超えた友情がホッコリさせる。

戦車が落ちそうになった時に、あの人たちが集結したのも良かったな。
こんな極限下状態でも、人間の優しさや思いやりを忘れていない。
戦争は人を狂わせるけど、人間の感情を失っていない姿にホッとする。

それに、同じ民族同士で争うのも、皮肉的で愚か、切ないものがある。

そして、戦争はやはり悲劇しか生まない、戦争の悲惨さを最後に強烈に残す。
まだ若く、これからの可能性も人生もあるヨングァンの、悲しい顛末。

前半大笑いしてたけど、ラストでしっかり泣かされる、感動の人間ドラマ。
本来シリアスな戦争モノを、まさかここまでエンタメ性高く、ユーモアたっぷりに描けるとは。

戦争の悲劇を描きつつ、リアルな人間の姿が実に深かった。
さすがの韓流クオリティだなぁ~、と唸らされた見事な作品でした。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 泣ける
  • 笑える
  • 悲しい
  • パニック
  • 絶望的
  • 切ない
  • コミカル
このレビューは役に立ちましたか?
利用規約に違反している投稿を見つけたら、次のボタンから報告できます。 違反報告
本文はここま>
でです このページの先頭へ