ここから本文です

ゴーストバスターズ (2016)

GHOSTBUSTERS

監督
ポール・フェイグ
  • みたいムービー 598
  • みたログ 4,034

3.42 / 評価:3278件

解説

1980年代に一世を風靡(ふうび)した人気コメディーシリーズの、装い新たな話題作。ニューヨークを舞台にした、女性ばかりの幽霊退治人たちの活躍を追い掛ける。『ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン』などのポール・フェイグが監督を務める。『ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン』に出演したクリステン・ウィグやメリッサ・マッカーシー、『テッド2』などのケイト・マッキノン、『マイティ・ソー』シリーズなどのクリス・ヘムズワースらが結集。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

コロンビア大学の物理学者エリン(クリステン・ウィグ)は、旧友アビー(メリッサ・マッカーシー)が自分と共同発表した幽霊研究本を承諾もなく電子書籍化しているのを発見。憤慨して彼女の勤める大学向かうが、なぜか一緒に幽霊騒動の起きた屋敷を調査する羽目に。そこで初めて幽霊に遭遇したエリンは、アビーとその相棒ジリアン(ケイト・マッキノン)と共に喜ぶものの、それぞれ大学を解雇されてしまう。行き場をなくすも幽霊の存在を確信した三人は、超常現象の調査会社を立ち上げるが……。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

「ゴーストバスターズ」オリジナルのコンセプトを尊重しつつ、その欠点を補った最高に愉快な快作

 新生「ゴーストバスターズ」が最高に愉快だった旨を先に明言しておくが、今回のリブート版は全米で理不尽な攻撃にさらされ炎上騒ぎが巻き起こった。80年代に大ブームとなったオリジナルから32年、主要キャストを女性に変えたことにオリジナル原理主義のファンたちが噛みついたのだ。

 無根拠なヘイトスピーチと化したアンチ派の罵詈雑言は書き出す価値もないが、どうしても不思議だったのはオリジナルがそれほどの傑作だったと思えないから。あくまでも筆者個人の見解ではあるが。

 ただ熱狂的ファンを追ったドキュメンタリー「ゴーストヘッド ~熱狂的ファンたちの今~」を観て、過剰ともいえるリブートへの憎悪も多少は理解ができた気がした。30年の間に全米にネットワークを持つファン組織が生まれ、コスプレ姿で社会貢献することが彼らの生き甲斐になっていたのだ。眼に涙を浮かべて「ゴーストバスターズ」で人生が救われたと語る彼らの姿からは、オリジナルが無条件に愛されている作品なのだと伝わってくる。

オリジナル版はNYを襲う巨大なマシュマロマンのビジュアルに代表されるように、バカでかいスケールでユルいギャグをかますコメディだった。映っているものとやっていることの差異が大きいほど可笑しいというコンセプトだが、いささかナンセンスに過ぎた。89年の「ゴーストバスターズ2」が主人公の人間的成長をテーマに取り入れたのはその反省もあったのだろう

 その点、新生「ゴーストバスターズ」はオリジナルのコンセプトを尊重しつつ、疎遠だった元親友が再会し、ゴースト退治を通じて絆を取り戻すという王道のカタルシスが備わった。名うてのコメディ女優たちも役にハートを吹き込むことに成功しているし、“バカすぎるイケメン”に扮したクリス・ヘムズワースの怪演は今年の助演男優賞に相応しい。コアなファンたちはオリジナルの欠点を補った思わぬ快作を前にして、自分たちの忠誠心を試されたのではないのか。

 今回のリブートは「ゴーストバスターズ」というブランドを進化させ、一見さんも両手を広げて歓迎してくれる懐の広いエンタメだ。続編企画ではひとつにまとまらなかった曲者ぞろいの旧キャストがそろってカメオ出演していることも、彼らが今回のリブート版を認めている何よりの証拠。そんなの金のためだろうと言う意見に対しては、旧作のアイヴァン・ライトマン監督が「ビル・マーレイに嫌がることをやらせるなんて絶対に不可能だよ」と笑い飛ばしている。(村山章)

映画.com(外部リンク)

2016年8月18日 更新

本文はここま>
でです このページの先頭へ