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ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅
2016年11月23日公開

ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅

FANTASTIC BEASTS AND WHERE TO FIND THEM

1332016年11月23日公開

sug********

2.0

魅力に欠ける物語とキャラ

ハリー・ポッターたちが勉強していた『幻の動物とその生息地』の著者、ニュート・スキャマンダー(エディ・レッドメイン)の物語。魔法動物に対する愛情は余り有るが、かなりのおっちょこちょい。逃げてしまった動物を回収するのに大わらわの、自業自得の物語だ。 トランクの取り違えという、今でもこんなことやる?というベタな発端。それによりマグル、いやこの国ではノーマジであるジェイコブ・コワルスキーという太っちょが巻き込まれる。でも彼は魔法や動物たちに驚くばかりで何をするでもない。作劇的に何故人間を介入させたのか。それは映画の観客を魔法世界に導く役割にもなるが、後に魔法界と人間界との争いとなる伏線かも知れない。 ヒロインと思われるティナがあまり魅力的に感じられないのが厳しい。妹のクイニーの読心術はもっと物語展開に有効に使うべき。スキャマンダーだけは、エディ・レッドメインが演じているだけでキャラ立ちしているが、脇が日本では馴染みのない役者だけに、個性に魅力を持たせなければならない。映画を観終わって、もう一度この人たちの物語を観たいと思わせるキャラ作りをしてほしかった。 登場する魔法動物たちも、特に魅力を感じない。基本的には人間界の動物にちょっと変化を加えただけのものが多い。面白いのは場所によって大きさが変わる翼を持つ蛇くらいか。頭が光ってる気色悪いサイを捕まえる時のスキャマンダーの動きが妙で、演じさせられてるレッドメインが気の毒なほど格好悪い。 魔法はもっといろいろなバリエーションを見せて欲しかった。とにかく杖で撃ちまくるばかり。これでは銃の代用品に過ぎない。他は瞬間移動と破壊された建物の修復の連続で能がない。 逃げ出した動物の捕獲騒ぎがほとんどだが、ある子供たちのエピソードが並行して描かれる。これに対してスキャマンダーはほとんど関係がないので、脚本家としてのJ.K.ローリングの物語の構築の仕方に疑問が生じてくる。ハリー・ポッター・シリーズは原作を全部読み、映画も全部劇場で観ているが、五部作が予定されているというこのスピンオフは、続きを観たいとは思えなくて残念だ。

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