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ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅 (2016)

FANTASTIC BEASTS AND WHERE TO FIND THEM

監督
デヴィッド・イェーツ
  • みたいムービー 1,572
  • みたログ 1.4万

3.83 / 評価:11,410件

何も提示されない5部作の序章

  • shi***** さん
  • 2016年11月24日 7時53分
  • 閲覧数 6466
  • 役立ち度 52
    • 総合評価
    • ★★★★★

生物オタクの珍獣ハンターが主人公で、今回はアメリカ(毎回舞台が変わるらしい)で目当ての珍獣を手に入れに来たんだけど、そこで3匹の魔法生物が逃げ出してしまう・・・という物語が主ではないので注意!。実は裏で悪い魔法使いゲラート・グリンデルバルドが暗躍していたという、ハリポタと同じ脚本構造にまずガッカリ。もう勧善懲悪の物語はいいって。

JKローリングは「実はこうだった」という謎で物語を牽引することを好む人なので、今更と言えばそうなんだが、奇をてらうことなく、普通に珍獣ハントだけで話を作ってほしかったというのが本音だ。何故なら、本作にはエモーショナルなドラマが脇役にしか与えられておらず、またその世界観もご都合主義に守られたもので、かつ何の創造性もなく、また5部作の序章ということでキャラクター紹介だけ!で終わっているからだ。だったら魔法生物との捕獲バトルに終始してくれた方が楽しめるというものだ。

では苦言タイムスタート!

まず逃げ出した魔法生物がザコばっかなのにガッカリ。ただのカモノハシと、知能の低い巨大なサイ、でかいヘビ(ただし屋内限定キャラ)、見えない手長猿、、、って、もうちょっと観客の想像力を掻き立てるようなヤバイチョイスにしてよ。捕獲自体も超アッサリに終わるのも肩透かし。人間に見られないように工夫したりが一切ない。どんな大破壊をしてもシカトシカトシカト。車や瞬間移動を使っての追いかけっこもなし。魔法生物動かなすぎ。不思議魔法グッズ展覧会になったりもしない。エサで釣るとか、罠を仕掛けるとかも一切ナッシング。手長猿捕獲のために情報屋に会いに行くが、いやいや、そこはスキャマンダー君が今までの手練手管を使って追うべきシークエンスでしょ。このように映画は基本的に「他力本願」「手抜き」「想像力の欠如」を信条にしているようで、魔法生物捕獲が退屈で退屈で仕方が無い。

相変わらず、杖を銃代わりにしてバンバン撃ちまくるだけ。頭悪ぅ。

次が何でも直す、超絶魔法で「全てを無かったことにする」テクの乱用。時間を巻き戻しでもしてるのか原理は不明だが、この能力が一番ヤバいっての。人間と戦争!!、戦争!!とか何度か煽られるのだが観客には全く響かない。いやいや、戦争起こっても魔法使い側の一方的な虐殺で終わるでしょ、これじゃあ。あとね、壊しても直せば良いって短絡思考が大嫌い。

次が支離滅裂な主人公の性格。人間に魔法文化を隠すのが反対なら、記憶改ざんに手を貸すなよ。だいたい人間用にカバンに細工をしておいて、何を言っとるんだコイツは。魔法を隠すつもりが無いと思ってる奴の行動じゃねぇぞ。

魔法生物への愛も疑わしく、小型植物型生物をアッサリ手放そうとしたり、そもそもの目的であったアメリカにしかいない魔法生物捕獲はシカトしっぱなしだし、魔法生物への偏愛もただの動物愛護精神レベルにしか受け取れないんだよなぁ。ただの設定で終わってるというか、捕獲よりも生態調査優先シーンとかあったら良かったんだけど、そういうのも勿論一切ないからね。

それと今回は魔法生物で人死はなかったが、もう少し被害が出るかもしれないって心配してほしかったね。終始余裕というか、別に人間にバレてもどうでもいいし的ないい加減さが滲み出ていて、前述の何でも直すインチキ魔法もあってか、一切ハラハラドキドキしないのも大きなマイナス点だね。

そしてオブスキュラス。

実はこうだった、実はこうだったの連続に辟易。クリーデンスの娘が宿主のままで何も問題なかったし、透明猿と混同させるかのようなミスリードも必要を感じないし、ティナが実はクリーデンスを虐待から救おうとしていたなんてご都合主義もいらない。なんでかって?、だって主人公一切関係ない話じゃん。しかもオブスキュラスは魔法省役人の一斉射撃で死ぬし(破片は生き延びたけど)、徹頭徹尾「主人公カンケーねぇえええええ!」で話が終わるってどうよ?

あと、いきなり裏切りだすコリンファレルにも???

潜入していた意味がねー。

偉いさんまで上り詰めた意味がねー。

で、ここで、またしても「実はコリンファレルはジョニデでした」という後付けをかましてくるJKローリング。もう、それいいから。飽きたから。はいはい。

人間界との火種のために、わざわざ魔法生物を仕向けて大統領候補殺してるのに、何で正体を晒すのか?、それは次回作でともいうのか。それともたまたま?、もしくは「それ」すらも雨で忘れさせたか?(クズだな)。パン屋のイイ話で本筋から目を逸らさせようとしているようだが、バカな観客は騙せても俺は騙されないよ。

ただ、この映画で唯一エモーショナルなキャラがデブの人間ジェイコブ。「忘れる魔法」の悪辣さを、恋の力をもって打破しているという主人公に最も相応しい資質に全部持っていかれたよ。彼のために映画館に。

詳細評価

物語
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