フレンチー/復讐への道
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作品情報上映スケジュールレビュー

作品レビュー(1件)


  • rup********

    4.0

    シェリー・ウィンタースの貫禄

    ユニヴァーサルが1939年に製作した「砂塵」(アメリカでは古典的西部劇の傑作として評価が高い作品)の人物設定を換骨奪胎して、また新たな物語をこしらえるというプログラムピクチャーらしさが感じられる作品です。主演の2人の役名もフレンチー(綴りは異なる)とトムという同じ名前が使われています。 父親を2人の仲間の裏切りによって殺された少女が成長して父の復讐を遂げようとする物語で、ヒロインのフレンチーを演じているのがシェリー・ウィンタースです。 ボトルネックの町にやってきて酒場を開き、女主人として切り盛りをするフレンチー。歳を取るにつれてどんどん増量し、太めのおばさんキャラが定着したウィンタースがまだまだ若かった頃(とはいっても、下積み時代が長かったので、このときは既に30歳)で、「ウィンチェスター銃’73」と同じ年ですが、本作ではすでにメエ・ウェストのような貫禄が出ているのがすごい。 伯爵夫人と呼ばれる相棒の女性にこちらも重量感のあるエルザ・ランチェスターが扮していますが、ランチェスターが目立たないくらい、ウィンタースに存在感があります。 本家ヒロインのディートリッヒのように歌を披露してはくれないものの、ディートリッヒがウナ・マーケルとキャットファイトを見せたのと同様、本作のウィンタースもマリー・ウィンザーを相手にくんずほぐれつの大立ち回りを演ずるのが見せ場の1つ。 また、ポール・ケリーが演じる仇の男ピートの経営する酒場に乗り込んで、客の引き抜きをするような大胆な振る舞いも実に様になっていました。 普段は昼行燈のように争いごとを好まないのに、銃を握ると抜群の腕前を見せる保安官トムには、ジョエル・マクリーが扮していますが、ジェームズ・スチュアートのような飄々とした持ち味がない分、影が薄い感じがしました。 こういう小品であればこそ、ウィンタースの演技力の確かさをはっきりと見てとることができます。 本作の翌年に公開された「陽のあたる場所」では、エリザベス・テイラーの美貌についてよく語られますが、それを引き立たせていたのが貧しい女工を見事に演じたシェリー・ウィンタースの存在であることを再確認させてくれる作品であるようにも思いました。

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