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バースデーカード (2016)

監督
吉田康弘
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3.69 / 評価:774件

人間は自分のためだけに生きるわけではない

  • raz***** さん
  • 2019年11月27日 21時49分
  • 閲覧数 135
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

いちおう主人公紀子の成長物語なのかな?

でも、成長っていうほどには主人公は作中で何かを得ようとはしていなかった。
お母さんをはじめとして周りの人たちが主人公にアドバイスをして成長するようにお膳立てをしてくれたに過ぎなかったように思う。悪い言い方をすると主人公はラジコンだった。

それでも「私は幸せを運んでくれる人たちに囲まれているの」という陶酔感に浸ることはできるかもしれない。そしてそれを強調するために映画の冒頭では意地悪な同級生の存在が必要だったのだろう。

映画の終盤になれば主人公の幸せを感じ取ることはできるが、主人公の成長という面で見ると、自分の発案で何かをはじめるというような言いだしっぺになる積極性は主人公には結局芽生えなかった。

しかしながら、その積極性の欠如がこの映画のストーリーにおいて中心的議題に関係していたと思う。

結論から言うと、この主人公は自分のためではなく、誰かのために積極性を発揮するタイプだということだろう。誰かのことを思って何かをしてあげようとする気持ちを強くもつ人物だ。しかし、自分から率先して道を作るタイプではない。

それは主人公の母もそうだった。生徒会長になったのも、ピンクレディの顛末も自分のためというよりも、同級生のため、あるいは友達のために一肌脱いだ感がある。

このように主人公と母は似た者同士な親子であり、だからこそ、娘の成長に合わせた手紙を書くことができたというからくりだ。

母は娘に一人で生きる力を身に着けさせようとはせず、一緒に生きる友やあるいは伴侶を探すための方法を教えようとした。だから、14歳の娘にキスの指南をしたりしたのだろう。いなくなる自分に代わって娘を支えてくれる人物との出会いを望んだのだ。

「人間は自分のためだけに生きるわけではない」というのがこの映画のテーマだったように感じる。そのテーマだからこそ若くして死んだ母は、娘のために手紙を書いたのだ。母の人生は娘のためにあった。母の人生を短くすることで人生の目的を凝縮させている。

表向きの主人公は娘であるが、バースデーカードというタイトルのとおり、テーマの主軸は母にあった。

このようにストーリーに関するアイデアは独特でおもしろいのだが、しかし、ストーリーは単調で盛り上がりに欠け引き込まれることはなかったのが残念。全体的に綺麗すぎた。

詳細評価

物語
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