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ニュースの真相 (2015)

TRUTH

監督
ジェームズ・ヴァンダービルト
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3.52 / 評価:653件

解説

2004年にアメリカを騒然とさせたスクープ報道が巻き起こした波紋の一部始終に迫る実録ドラマ。CBSの看板番組のプロデューサー、メアリー・メイプスの自伝を基に、ジョージ・W・ブッシュ大統領の軍歴詐称を報道するも後に証拠文書が偽造ではないかと指摘され、名司会者ダン・ラザーらが批判にさらされる姿を描く。メガホンを取るのは、『ゾディアック』などの脚本家ジェームズ・ヴァンダービルト。メアリーは『ブルージャスミン』などのケイト・ブランシェット、ダンを名優ロバート・レッドフォードが演じる。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

アメリカのジョージ・W・ブッシュ大統領が再選を目指していた2004年、放送局CBSのプロデューサー、メアリー・メイプス(ケイト・ブランシェット)はダン・ラザー(ロバート・レッドフォード)が司会を務める報道番組で、ブッシュ大統領の軍歴詐称疑惑をスクープする。それはアメリカで大反響を呼ぶが、後に証拠は偽造されたものだとブロガーが指摘したことから、メアリーやダンら番組スタッフは世間から猛烈な批判を浴び……。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C)2015 FEA Productions, Ltd. All Rights Reserved.
(C)2015 FEA Productions, Ltd. All Rights Reserved.

「ニュースの真相」報道番組プロデューサーの「しくじり」と壮絶な苦境。戦友との絆が一筋の光を宿す

 サクセス・ストーリーはアメリカ映画の得意ジャンルだが、実話の失敗談も意外に得意だ。代表的なのは、「遠すぎた橋」、「ブラックホーク・ダウン」、「ローン・サバイバー」など戦闘のしくじり作戦をネタにした作品。そこに今回、テレビ報道の世界を背景にしたこの映画が加わった。しくじり先生は、報道番組「60ミニッツⅡ」の敏腕プロデューサー、メアリー・メイプス(ケイト・ブランシェット)。そして、彼女の巻き添えを食う形で局の看板ニュース番組からの降板を余儀なくされた花形キャスターのダン・ラザー(ロバート・レッドフォード)だ。

 時は2004年の大統領選の最中。メアリーのチームは再選を目指すブッシュ大統領の軍歴詐称疑惑をスクープするが、放送直後に証拠文書の真偽を疑われ、今度は自分たちに向けられた疑惑の払拭に奔走するハメになる。果たして文書は偽物だったのか? 謎解きの妙味をはらみながら検証作業を追うドラマは、徐々にメアリーのしくじりの原因を浮かび上がらせていく。その根っこが、ブッシュの犯した史上最大のしくじりとシンクロするところが面白い。

 証拠文書の裏付けを取る過程で、メアリーは「自分の信じたいことを事実とみなす」という独善の罠にはまる。イラクに大量破壊兵器疑惑をかけて戦争に突っ込んだブッシュと同様に。そして、しくじりの責任を問われることなく大統領の座に居座り続けたブッシュと違い、メアリーは四方八方から壮絶なバッシングを受ける。キャリアの絶頂からどん底に突き落とされたうえ、針のむしろに正座させられる感じだ。そんな極限状況に置かれた人間が、恐怖と焦りにさいなまれながら自分を保とうと踏ん張る姿を、この映画はゴリアテに闘いを挑んで敗れたダビデのあるべき姿として描いている。

 ケイト・ブランシェットの演技はいつもどおり巧みすぎるほど巧み。引き込む力が強く、メアリーの苦境を疑似体験させられるようだ。その痛みを和らげてくれるのがダンの存在。権力の監視がメディアの仕事と心得るメアリーとダンの戦友の絆に、一筋の光を宿したエンディングに救いを感じた。(矢崎由紀子)

映画.com(外部リンク)

2016年8月3日 更新

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