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ザ・ビートルズ EIGHT DAYS A WEEK ‐The Touring Years (2016)

THE BEATLES: EIGHT DAYS A WEEK ‐ THE TOURING YEARS

監督
ロン・ハワード
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4.15 / 評価:974件

☆我々の曲を取り戻すんだ!☆

ドキュメンタリー映画というのは、
事実に基づいて、描くという特性上、
丁寧に正確に見せようとしてしまい、
観る側としては、メリハリがなく単調に思え、苦痛に思え、
ドキュメンタリー映画というのは、敬遠しがち。

ドキュメンタリー映画の存在価値や意義は解っているとはいえ、
どうしても敬遠してしまうのは、
映画として、客に飽きさせず観て頂く工夫がなかったこと。

今作は、幸いにも、2つのアイコンがあり、
ドキュメンタリー映画としては、
実にテンポよく、飽きさせず、観る事ができました。

1つ目のアイコンは、
今作の監督である、ロン・ハワード。
数々のヒット作品を手掛けており、
アカデミー賞監督賞を受賞する位の、実力を持っており、
如何にして、客を飽きさせず、
観て頂けるかを熟知している。

ビートルズという、
世界で一番有名なバンドのどの部分に光をあてるか?
監督が着目したのは、
ビートルズのライブやコンサート活動が盛んであった、
前半から中盤迄の活動時期を通じ、
ビートルズのメンバーの葛藤や、
徐々に乖離する、客(ファン)と、ビートルズの見えない、
違和感や溝を通じ、ビートルズが目指そうとした、
アーティストの姿を描きたかったのではないかと思います。

2つ目のアイコンは、
やはり、ビートルズでしょうね。
1962年のキャヴァーン・クラブのライブから、
1966年のアメリカのサンフランシスコ迄の
バンドの最後のライブを通じ、
ビートルズが、アイドルから、アーティストへ進化する過程と、
ライブ活動の裏側を通じ、メンバーの葛藤を見せてくれます。

今作を通じ思うのは、
徐々に、ビートルズがライブ活動を通じ、
目覚めてくる、曲作りへのこだわりと、
ファンは本当に、曲を聴きにきているのだろうか?という疑問。
その疑問や、ライブ活動で蓄積していく不満。

その結果、ビートルズは、
1966年のアメリカのコンサート終了後、
二度と、ファンの前でコンサートを開かず、
レコーディングアーティストへと変更して、
客のリアクションや世間の雑音を遮り、
自分が納得できる、曲つくりを目指そうとします。
その結果で生まれた数々の曲は、
今でも、世界中のどこかで流れ、
決して古びず、輝き続けています。

今作は、当然、納得の☆満点。
記録映画としての側面だけでなく、
ビートルズの曲を何となく知って、
興味を持った方なら、この映画を観れば、
ビートルズが好きになり、
実に偉大なアーティストであることを解る事でしょう。

エンドロールで流れる、
デビュー直後のビートルズのソノシートの音声。
この音声から、如何にビートルズの4人のメンバーは、
人前で聞かせるより、曲をつくり、
レコーディングが好きであるかを、
言葉の台詞、台詞から読み取れます。

1966年のアメリカのコンサートを最後に、
観客の前でコンサートを開く事はありませんでしたが、
例外として、1969年に、4人集まって、
伝説のルーフトップ・コンサートという、ゲリラライブをします。

周囲はスタッフと、遠巻きに見ているギャラリーだけ。
その中で演奏するビートルズの実にカッコいいこと。
その姿は、アイドルではなく、世界を代表するアーティストの姿でした。
そして、歌う姿を見て、
客に聴いてくれず、歌う姿を見るだけの曲から、
自ら納得できる曲をひっさげて、
誰も聴かなくてもいい、
納得できる演奏をやり遂げようとする姿ではないかと思います。
我々の曲を取り戻すんだ。
その願いは、このコンサートで、実現したと思います。

【追記】
今作を観て、面白かったなら、
『Let It Be』 以降、25年ぶりの新曲、
1995年制作、『Free as a Bird』の
PVを観て欲しいと思います。

歴代のビートルズのアイコンや、
マニアネタが沢山、詰まっており、
観る度、調べる度に、新たな発見があります。

そして、ビートルズのメンバーの
記録映像を元にしたCGで蘇った映像は、
年末で放送された大物歌手のA.I.再現より、
何処か暖かく、
不思議に違和感なく感じるのは私だけしょうか・・・。

詳細評価

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