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マイ・ベスト・フレンド (2015)

MISS YOU ALREADY

監督
キャサリン・ハードウィック
  • みたいムービー 176
  • みたログ 845

3.87 / 評価:692件

病人を抱えることのリアルさ

  • もふぁ さん
  • 2020年8月2日 1時31分
  • 閲覧数 25
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

長らく観たい観たいと思い続けて、
探し続けていたら、ある日、レンタルで入荷していた!
観て良かった。
素晴らしい作品。
役者もほんとに、素晴らしい。
なんか、彼女たちと同じ年代で観たからこそ、生死、友情・夫婦・家族・親と子。あらゆる側面から、色々と考えさせられる。

本当にトニ・コレットの演技が素晴らしい。作品毎に、ここまで変われるもんなんだ!と感動。そんな彼女が演じるガン患者ミミーは、破天荒で自由過ぎて、感情移入は出来きない。
なのに、見事に、ミミーという人間に同調してしまうのは、彼女の奔放さの裏にある孤独と恐怖を、まぁ、見事に演じていたからだと思うのだ。乳房をなくし、夫が自分を見なくなった悲しみ。背を向けて眠る夫を、遠く遠くに感じていた。
そんなミミーの夫役ドミニク・クーパーも、これまた素晴らしく、不器用な夫、妻の病気にどうして良いのか分からない姿を、しっかり見せつけていた。二人のすれ違いのリアルさは、
病気のリアルさに繋がり、
病気の妻をひたすらに支える夫像はなく、病人を抱える家族の歪みまでも、描かれていたように思う。
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病気の親友を持つジェスは、不妊治療に取り組んでいた。本来ならこの喜びを共有したいはずが、なかなか伝えられない。親友が病気なのに・・と、
ジェスは我慢することが多い。
夫にも、ミミーの病気に自分の人生までも狂わされるのは、おかしいと言われてしまう。
そして、ミミーの身勝手さに、とうとうキレてしまう。
「私がどれだけあなたのために・・」という思いもあって、仲違いしてしまう。
この当たりもリアルで、愛と涙で支え合う病気モノとは、一線を画していると思う。
病人を抱える環境は、決して、綺麗事だけではないのだ。
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しかしながら、荒れまくった関係と生活は、ミミーが病気を受け入れ、死を悟った事で、冷静に落ち着きを取り戻す。トニ・コレットの憑き物を落とした演技の凄さたるや。
この作品は、病人と、それを支える家族が、病気と死を受け入れるまでを、描いているのだ。
ミミーとジェスの友情物語でもなく、
病気物語でもない。
病気が与える影響と、受け入れるまでの過程。愛しているからこそ、病気という波に飲まれ、放り出され、焦り、恐怖を感じる。けれど、その全てを受け入れた時、波に漂う。 ただ、受け入れるだけなのだ。
最後のシーンもいいね。
出産間近で、死期間近なミミーに電話してしまう。ジェスの元へ行きたいというミミーに、夫は反対し、
実母は車椅子にミミーを乗せ、
ジェスのもとへ。
この当たりも、その行動の違いがリアルで、母親の立場と、夫の立場がきちんと棲み分けられいたように思う。
それぞれの愛の違いに、唸ってしまった。

病気お涙頂戴映画を沢山観てきたけれど、この作品においては、邦題に騙されてはいけない。
病気を取り巻く環境は、もっと冷たくて、もっと、バタつくのだ。
それぞれの立場で、バタつきながら、現実を受け止め、受け入れていく。

色々と病気が出てきてもおかしくない40代。
ぜひ、観て頂きたい秀作だ。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 泣ける
  • 悲しい
  • 切ない
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