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選挙の勝ち方教えます

選挙の勝ち方教えます

OUR BRAND IS CRISIS

108

りゃんひさ

4.0

タイトルと裏腹の骨太な政治映画

サンドラ・ブロック主演の2015年作品『選挙の勝ち方教えます』、DVDで鑑賞しました。 現在、『オーシャンズ・エイト』(『オーシャンズ11』の女性版)を撮影中の彼女だが、この映画がいまのところの最新作。 残念なことに、日本では昨年10月にDVDスルーでリリースされました。 さて、映画。 選挙コンサルタントを行っていたジェーン(サンドラ・ブロック)は、ここのところの連敗が堪え、数年前に引退していた。 しかし、ひょんなことから、南米ボリビアでの大統領選の参謀に担ぎ出されてしまう。 彼女が担当する候補者カスティーヨ(ヨアキム・デ・アルメイダ)はトップ候補者から大きく水をあけられており、こともあろうかトップ候補者の選挙参謀は宿敵パット・キャンディ(ビリー・ボブ・ソーントン)。 ジェーンはなんとしても彼に一矢を報いたい・・・ というハナシで、日本語タイトルではコメディ色が強いが、意外にも骨太な作品。 たしかに、高地にあるボリビアを訪れたジェーンが高山病に罹ってヘロヘロになったり、カスティーヨ候補者の選挙CMが人柄にマッチしておらずにスットコドッコイだったりと前半はかなり笑える要素もある。 しかし、後半、対立候補者を貶めるネガティブキャンペーン合戦になり、また当選した大統領が選挙前の公約を瞬時に翻して国内が大混乱になるなど、かなり辛口の描写が登場する。 南米諸国の大統領選を操っているのが米国で、かつ、米国から来た選挙コンサルタントは選挙後の国政は与(あずか)り知らぬ(当然といえば当然なのだが)というは、本当に辛辣。 まぁ、米国というところは、混乱に飛び込んでいくが、往々にして、走って逃げ去るのが常套手段だったからなぁ。 しかし、そんな他国のことなど与り知らぬと平気の平左を決め込まず、混乱の現地に残るジェーンの姿は潔い。 骨太の作品になった要素としては、スタッフの面々をみるとわかるかもしれない。 サンドラ・ブロック本人がエグゼクティブプロデューサーに名を連ね、政治意識の高いジョージ・クルーニーも二人いる製作者のひとり。 脚本のピーター・ストローハンは『裏切りのサーカス』『FRANK フランク』を書いている。 監督のデヴィッド・ゴードン・グリーン。 彼が、ニコラス・ケイジ主演で撮った、米国南部の暗部を描いた『グランド・ジョー』も、機会があれば観てみたい。 評価は★★★☆(3つ半)としておきます。

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