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彼らが本気で編むときは、 (2017)

監督
荻上直子
  • みたいムービー 606
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4.08 / 評価:3378件

生田斗真が女性にしか見えなくなってくる

  • サンゴ さん
  • 2021年2月27日 19時21分
  • 閲覧数 264
  • 役立ち度 2
    • 総合評価
    • ★★★★★

どちらかというとゴツい生田斗真さんが性転換した女性役ということで、もうちょっと女性っぽい男性がやったほうがよかったんじゃ・・・と思っていたが、10分も過ぎた頃からはもう女性にしか見えなかった。
いまどきこんな可愛らしい女もそういないよなあっていうぐらいの可愛らしさで、とても心の綺麗で働き者の優しい女性。
シングルマザーの母親が男と旅に出かけてしまい、母親の弟、叔父さんのマキオの家に預けられることになった小学生の女の子トモちゃん。
そこに同居していたのが叔父の恋人のリンコさんで、最初はぎくしゃくするものの、徐々になじんでいくが、世間の偏見にも直面し、さまざまな葛藤をしながら成長していく物語。

リンコさんの母親を渡辺美佐子さんが演じているんだけど、この役設定がとてもいい。我が息子が女の子の心をもって生まれてきたことを嘆くわけでも責めるわけでも逆に自分のせいだと責めることもなく、必要以上に不憫がることもなく、ただ受け入れて、普通に育ててきた。
トモちゃんに会った時も「私の娘のリンコを泣かせたら承知しないよ」と脅したり。
リンコがマキオと結婚すると報告に来た時も、「あんたはほんとに幸せ者、まさか結婚できるとは思ってなかった、その上お義父さんは亡くなってて、お義母さんも・・・ねえ」とほのめかす。
マキオの母親は痴呆症を発症していて、それでリンコが勤める施設に入所中なのだ。だから、夫の親からは反対されないってことが言いたいのだけれど、それにしても、痴呆症であることを幸運だと、それもその息子の前で言ってしまうのは非常識ではあるけれど、そんなことを言ってしまうぐらい我が娘が可愛いのだと言い切るところがよかった。

リンコさんは悔しい思い悲しい思いをするたびに、編み物をする。編み物をしているうちに心が平らかになるのだという。
切除した男根の供養だといって、108個のちんこケースを編んでいる。編み終わったらそれを全部燃やして、戸籍を女にかえて、マキオと正式に結婚するという。そして、トモちゃんを養女にもらいたいと。
でもその前にトモちゃんの母親が男と別れて戻ってくる。
マキオとリンコ、マキオの姉とトモちゃん4人で話し合うシーンはずっとカメラ固定の長回し。息が詰まるような緊迫したシーンだった。
結局トモちゃんは実母の元へ戻ってしまうのだけど、トモちゃんの家とマキオの家はそんな遠いわけでもなく(おそらく数十分ぐらい)、母親と喧嘩したり、母親がまた帰ってこなくなったりしたらいつでも泊まりに行けるんだし、そんな悪い結末ではないと思う。
むしろ、母親の世話をするためにトモちゃんは家に戻ったんだと思う。もちろん母親への愛情はゆるぎないとはいえ。
いつでも遊びに行ける距離に、こんな素敵な叔父さんと叔母さんがいるなんて、ものすごくいい環境だと思うよほんと。

カイくんのお母さんがリンコのことを過剰反応と思えるぐらい強く拒絶していたのも、自分の息子の性的指向について薄々わかっていたからなんだろうな。でも、カイくんはトモちゃんという友達がいて本当に幸運だと思う。お互い助け合えるいい友達になれると思う。

ストーリー的にはもう少し丁寧に描いてもいいよなあっていうところや、ちょっとテンポが遅いなあとかの細かい不満はあったけど、なにせもう生田斗真さんの演技が素晴らしかったので、それだけで合格点。トモちゃん役の柿原りんかちゃんもとてもうまかった。
他の方のレビューを読むと、公開前に見てもいない人から★1評価をたくさんつけられていたとかで、なんでそんなことが起きていたのか気になる。
生田斗真さんのアンチなのか、それとも監督さんのアンチなのか、LGBT界隈からの抗議なのか。
どれにしても公開前から適当な評価をつけることができるシステム自体に問題ありですね。

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